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インプレッサ、エンジニアがテスト走行をする理由とは

日経トレンディネット 9月20日(火)12時18分配信

 富士重工業には、スバルの車両開発部門に「スバル ドライビング アカデミー(SDA)」なる社内向けのドライビングスクールがある。初公開されたその活動を、突撃取材してきた。

【関連画像】(写真提供:富士重工業)

●エンジニアがテストドライブをするからこそ開発に直接反映できる

 富士重工業がSDAを設立したのは、良いクルマを作るためには、開発者が優れた評価能力を持つドライバーでなくてはならないという考えからだという。よって参加するのはスバルでクルマを開発しているエンジニアたちだ。

 一般的に、自動車メーカーで走行テストを行うのは、テストドライバーと呼ばれる運転のエキスパートだ。しかしスバルにはテストドライバーという専門職が存在しない。開発エンジニア自らがステアリングを握り、車両の走行テストを行っているのだ。

 これは走行テストで自らが感じたことを、そのまま開発にフィードバックできるメリットがあるからだという。

●参加できるのは選ばれたエンジニアだけ

 といっても、エンジニア全員がテストコースを走れるわけではない。スバルでは技能レベルに合わせて初級、中級、高速、特殊の4段階に分けた社内ライセンスを社員に付与している。

 SDA開催の目的は、中級ライセンス以上からのステップアップと、最上位の特殊ライセンス保持者のスキルアップであり、そのメンバーになれるのは中級以上のライセンス保持者で、かつ各部門長が推薦した人だけだ。つまり、スバルの中でも運転技術が優れたエンジニアだけが参加できるのだ。

スバルのエンジニアが披露する驚きの編隊走行

 SDAの主な活動は、講習会と自主練習だ。講習会は特殊ライセンスを持つ“すご腕”エンジニアたちがインストラクターとなって、テストコースで月1回の開催。またSDAメンバーは土日などの休日に、申請を行えばテストコースで練習を行うことができるので、毎週末は自主練習を行っているという。この他、各地のサーキット走行やレースイベントに参加するなど、様々な取り組みを通して、SDAメンバーのスキルアップを図っている。

 なおSDAで教習車に使われるのは、スバル「BRZ」や「WRX STI」などのスポーツカーだ。専用にペイントされているので見た目は派手だが、安全装備を追加している以外は、基本は市販車と同じだという。

 今回、公開されたのはウェット旋回、ジムカーナ、高速走行などの基本的なメニュー。デモンストレーションとして、SDAインストラクターが200km/hの編隊走行を披露。短い車間距離で3台が隊列を組んで高速走行する。彼らはバンパー同士を接触させて走ることもできるのだというが、全員がスバル車の設計や研究開発を行うスバルのエンジニアだというから驚く。

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最終更新:9月20日(火)12時18分

日経トレンディネット

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