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「日本株を買うなら11月以降が良い」ワケ

東洋経済オンライン 9月21日(水)5時0分配信

日経平均株価の1万7000円超えは、簡単ではありませんでした。前回の記事「日経平均1万7000円以上は買い転換のサイン」では、まず、今年の初めから8月末までの東証1部の「価格帯別累積売買代金」(過去に売買が成立した売買代金を、価格帯ごとに集計したもの)をご紹介しました。そのうえで、「1万6500円~1万7000円の価格帯には138兆円(9月13日現在では150兆円)とその前後の価格帯に比べて多く積み上がっているため、1万7000円を上回ると上値が軽くなる可能性が高い」とコメントしました。 しかし、先週は逆に1万6500円を下回る場面があるなど、やや不安定な流れに変わりつつあります。昨年までの過去7年間、9月限の「メジャーSQ」(SQは特別清算指数、オプションと先物のSQが重なる場合を呼ぶ)算出日を通過したあとは、しばらくすると下げる傾向があるというのも、納得すべき動きです。

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■相場は上向きか下向きか、判断のツールとは? 

 相場の長期トレンドが上向きなのか、下向きなのかを判断するのに、チャート分析では一般的に「200日移動平均線」(1万6884円、9/20現在)の傾きで判断します。日経平均株価は9月上旬に、傾きが下向きの200日移動平均線で頭打ちとなり、短期トレンドが上向きなのか、下向きなのかを判断する「25日移動平均線」(1万6707円、同)を下回っている状況にあります。

 25日移動平均線は株価の短期的な動きによって、頻繁に上向いたり、下向いたりするため、さほど気にする必要はありません。しかし、200日移動平均線は「200営業日」の値動きを表すものなので、株価の短期的な動きで傾きがそうそう変わるものではありません。今回のように下向きで推移していると、株価の「上値のフシ」(竹の節のように、節目になりやすい)になりやすく、なかなか上回ることができません。

いまから200日前の日経平均はいくらだったか?

 今から200日前はいつだったかというと、昨年11月後半ごろであり、当時の日経平均は、2万円を下回ったばかりのころでした。現在の株価水準よりも相当高いため、仮に株価が爆騰し2万円を超えてくれば話は別ですが、移動平均線は、一番古い営業日の株価を捨てて、一番新しい営業日の株価を入れて計算していきます。

 それゆえ、このままだとしばらくは200日前の株価よりも、かなり安い株価が足されていくわけです。ということは、足元の200日線が上向きに転じることは、ありえないといっても過言ではありません。

■投資をするなら2~3カ月先が良い? 

 ただ、思い出してみると、昨年11月後半から約2カ月で株価は3000円、約3カ月でなんと5000円も下落しました。ということは、いまから約2カ月~3カ月経つうちに、200日前の株価よりも現在の株価の方が高くなる場面がくるかもしれません。あくまでも株価が今の水準で踏みとどまっていればの話なのですが、200日移動平均線が上向きに変わっていけば、いよいよ本格的な上昇相場入りの可能性が高くなってきます。

 なので、200日移動平均線を現時点で何が何でもと「腕力」で上回っていくためには、サプライズをともなうような材料でもない限りは、難しいような気もします。特に、弱気になっているわけではなく、江戸時代の「酒田五法」にも出てくるように、しばらくは「休むも相場」の局面なのかもしれません。

 21日に発表予定の日銀による金融政策の「総括検証」でサプライズがあるかどうかは別にして、内容次第では発表直後にはボラティリティ(変動性)が高まる相場付きになりそうです。

 ただ、もはや動くのは短期筋の投資家のみです。裁定取引に伴う現物株の買い残高が3385億円(9日現在)と7年6カ月ぶりの低水準に減少している相場環境のなかでは、下げが続くボラティリティが高い状態のままということは想定しづらいことです。

 どういうことかといいますと、昨年夏の人民元ショックをきっかけに9月まで売りがかさんだ時のように、「機械的に売りが出てくるような買いポジション」が現時点ではほとんどないということです。しかも日本では21日の翌日(22日)は休場となることに加え、FOMC(米連邦公開市場委員会)の結果発表も控えており、「総括検証」の中身を早期に織り込んだあとは、引けに向けて収束に向かう展開が予想されます。

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最終更新:9月21日(水)5時0分

東洋経済オンライン

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