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食えない弁護士を救う? 追い詰める? 「法テラス」の存在意義とは

週刊SPA! 9月21日(水)9時10分配信

 日本における国家資格の最難関である司法試験。突破した者には富と栄誉が約束されていたのは、今や昔。気がつけばサラリーマンよりも稼げない若手弁護士が急増。その困窮の現場を探った。

◆法テラスの案件が若手弁護士の生命線

 食えない弁護士の前途を薄明かりながらも照らしているのが法テラスだ。内情に詳しい寺林智栄弁護士に聞いた。

「法テラスとは、経済的に余裕のない依頼者のために民事の弁護士費用を立て替える民事法律扶助業務や、刑事事件の被疑者・被告人に国選弁護人を割り振る業務などを行っている組織です。今は各地の弁護士会が設けている法律相談がガラガラで仕事が取れない状況ですので、若手弁護士が仕事をとる窓口の一つとして全国各地の法テラスが機能しているのではないでしょうか」

 法テラスは急速に一般からの認知度を上げており、接触してきた多数の相談者を「契約弁護士」に紹介している。だが、そうした弁護士たちには根強い不満がある。

「法テラスは、固定給の常勤スタッフとして弁護士を抱えて自前で事件処理をすることもあり、弁護士過疎地域では『民業圧迫』の批判もあがっています。加えて最も大きな不満は報酬額です。法テラスの案件は、事件の類型によって報酬水準が概ねで決まっており、これが適正ではないという声が弁護士業界では大きいです」

 法テラスを利用する依頼者は、経済力以外にも問題を抱えていることが多く、一般の依頼者からの仕事と比較して手間の多い案件になりやすい。仕事がしんどい上にギャラが低いのでは、文句が出るのは当然だろう。

「一方で、弁護士費用を法テラスが立て替えてくれるため、確実にお金が入る安心感があるのも事実です。今まで経済的問題によって司法アクセスがしにくかった人たちにとっては、トータルの弁護士費用を安くして分割払いを可能にした法テラスが浸透した意味は大きいと思います」

 「市民の司法アクセスを容易に」を旗印に進められてきた司法制度改革だが、その結果として弁護士の報酬は厳しいものとなった。

【寺林智栄氏】

北海道大学大学院法学研究科修士課程修了。司法修習旧60期。’07年弁護士登録。法テラス法律事務所で通算4年6か月勤務。’14年独立して個人事務所を開業

― [貧乏弁護士]急増にはワケがあった ―

日刊SPA!

最終更新:9月21日(水)9時10分

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