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<News Navi>証券記者愛した喫茶店まで閉店 「再生」目指す兜町に再開発の波〈サンデー毎日〉

mainichibooks.com 9月22日(木)12時5分配信

 ◇「再生」目指す兜町に再開発の波

東京証券取引所がある「証券の街」日本橋兜町で今年3月、1985年開業のドトールコーヒーがひっそりと閉店した。店舗の入り口には「31年間のご愛顧誠にありがとうございました」の張り紙。ベテラン証券記者は「長年通った店。寂しい」と肩を落とす。

 近隣では今、東証の「家主」でもある平和不動産が「国際金融センター」をつくる再開発計画を進めている。対象は首都高速と永代通り、新大橋通り、日本橋川に囲まれた約10万平方メートル。平和不動産は着々と近隣ビルの買収を進め、冒頭のドトールも、入居するビルが売却されるのを機に閉店を決めたといわれている。

 兜町が日本を代表する金融街として勇名を馳(は)せたのも今は昔。バブル崩壊で倒産・撤退した証券会社に代わってマンションが建ち始め、再開発による取り壊しを待つ空きビルも増えた。一帯は昼間でも人影はまばらだ。

 かつて、手ぶりで株取引を仲介する「場立ち」が日に3回は訪れたという「喫茶メイ」も、昼時を過ぎると客は1、2組程度。60年ごろから店を営む岡田貞夫さん(75)も「卒業」をほのめかす。

「立ち退きの話はまだないけれど、俺も年だし、そろそろ潮時かな」

 戦後、東証の取引が再開した直後の49年開業のうなぎ屋「松よし」は、「うなぎのぼり」にかけて縁起がいいと証券マンに愛されてきた名店。それでも2代目店主の江本良雄さん(66)は「最近は株価が上がっても客が増えない」と嘆いている。

 平和不動産は全国の証券取引所の建物を所有する不動産会社。強引に開発を進めるデベロッパーというよりも「家主」然とした穏やかな社風で知られ、「再開発のペースが遅い」と地元の商店主をやきもきさせるほど。再開発を後押ししてきた舛添要一・前東京都知事の失脚で、計画の遅れを案じる声まで漏れ聞こえてくる。平和不動産は年内にも都に都市計画を提出する意向だが、計画通りに兜町を再生できるか。

(花谷美枝)

最終更新:9月22日(木)12時5分

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