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異次元緩和を総括 言い訳ばかりの日銀2トップ

週刊文春 9月22日(木)7時1分配信

 日本銀行が9月20、21日に開く金融政策決定会合で2013年4月から続ける異次元緩和を、「総括検証」する。前年比2%の物価上昇目標を掲げながら3年半近くたっても実現できない「ケジメ」をつけるのかと思いきや、言い訳づくしとなりそうな雲行きだ。

 アベノミクス・第一の矢=金融政策を担うべく、黒田東彦氏が安倍晋三首相によって、日銀総裁に送り込まれたのは13年の3月。物価目標を「2年程度で達成する」と高らかに宣言した。

「円安が進んだ影響で、輸入品を中心に昨年までは値上がり傾向だったが、2%に届かないまま円安は一服。原油価格の急落などで物価は下落方向に。無理な目標を掲げたツケがいまになって回ってきた」(経済部記者)

 黒田総裁は9月5日の講演で、日銀による総括検証を先取りするように説明した。

 曰く、目標を実現できないのは(1)原油安(2)消費増税(3)新興国経済の減速の3点と、日本人がデフレに慣れ親しんだせいだと責任転嫁したのだ。

 だが、この総括は日銀内で批判の的になっている。

「黒田氏が日銀総裁として、進駐軍のようにやってきた時の挨拶で『理由はともあれ、やるべきことをできてないのは怠慢だ』と、白川方明前総裁時代の日銀を批判した。この時の挨拶は日銀幹部の脳裏に焼き付いています。白川時代の『100年に1度』のリーマン・ショックや東日本大震災に比べれば、今の方がよほど環境はいい。それなのに『やるべきこと』はできていません」(同前)

 理由を並べて言い訳するのは、リフレ派の第一人者だった岩田規久男副総裁も同じ。就任前の国会での所信聴取では「2年で達成できる」「最高の責任の取り方は辞職」とまで言い切った。

「市場に出回るお金の量を増やせば物価は上がると提唱し、日銀がそのとおり実践した結果は失敗。辞めるどころか『説明責任が大事』と開き直り、主張も転換。昔の発言に触れると逆ギレする始末です」(日銀関係者)

 総括検証には、傷ついた中央銀行の信認を取り戻し、金融政策を立て直す狙いもあるが、2トップが開き直る姿ばかり見せられては、国民からの信認は揺らぐばかりだ。


<週刊文春2016年9月29日号『THIS WEEK 経済』より>

川嵜 次郎(ライター)

最終更新:9月22日(木)7時6分

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