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「大型犬はいるのに大型猫はなぜいないのか」…話題のツイートを法的側面から検証してみた

オトナンサー 9/22(木) 10:00配信

 「大型犬はいるのに、大型猫はなぜいないのか」「品種改良をして作ることはできるが大型猫は猛獣になるから作っていない」――。

 9月上旬、あるツイッターユーザーと地方の国立大学教員の間で行われた、この奇妙なやり取りが話題になりました。このつぶやきは、9月20日時点で4万3000回以上リツイートされています。

 「大型猫は猛獣になるから作っていない」という発言の真意は不明ですが、実際に大型猫を作ったり、商品化したりする場合、どのような法的問題が生じうるのでしょうか。

 オトナンサー編集部では、弁護士の牧野和夫さんに話を聞きました。

「特定動物」を飼う人は許可が必要

 まず問題は大型猫が「猛獣」に該当するかどうかですが、牧野さんによると答えは「ノー」です。

 動物愛護法は「人の生命、身体又は財産に害を加えるおそれがある動物として政令で定める動物(=特定動物)の飼養又は保管を行おうとする者は、環境省令で定めるところにより、特定動物の種類ごとに、特定動物の飼養又は保管のための施設の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない」(26条)としています。

 牧野さんによるとネコ科の特定動物は現在、チーターやプーマ、ヒョウ、オオヤマネコなどで、新しい種である大型猫は規制対象外。しかし実際に大型猫が登場すれば、「指定される可能性は高いでしょう」(牧野さん)。

 つまり大型猫を飼いたい人は許可が必要になる可能性が高いようです。

さらに民法やPL法の“関門”も

 それでは、知事の許可さえあれば大型猫を野放図に飼育したり、販売したりすることができるのでしょうか。

 牧野さんによると、民法は「動物の占有者や管理者は、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、動物の種類及び性質に従い相当の注意をもってその管理をしたときは、この限りでない」(718条)と定めています。

 つまり「大型猫の飼育や保管をする人はその危険を防止するために『相当の注意をもってその管理を』することが必要です」(牧野さん)。

 さらに品種改良によって大型猫を作った場合は製造物責任法(PL法)に基づき、危険物を製造した「製造物責任」を問われ、発生した損害を賠償する責任が生じる可能性もあるといいます。

 牧野さんは「少なくとも大型猫の売り主は飼い主に対して、大型猫の危険性とその予防措置を説明して販売する義務が生じるでしょう」と話しています。

オトナンサー編集部

最終更新:9/22(木) 10:10

オトナンサー

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