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ポケモンGOをコンプリートするために必要な時間は、一年分の労働時間と大体同じ。(本田康博 証券アナリスト)

シェアーズカフェ・オンライン 9月22日(木)7時42分配信

「ポケモン図鑑を完成させるまでは止められないな。」

一時は任天堂の時価総額を二倍にまで引き上げ、熱狂的な人気を誇ったポケモンGO。公開当初の異様な盛り上がりが収まりつつある中、そんなことを考えながら、昨夜もポケモンGOをプレイしていました。

■終わりが見えない仕事はつらい
ポッポやコラッタのようなどこにでもいるポケモンを捕まえながらのんびりゲームを楽しめる人や、他プレイヤーとのバトルを中心にやっている人は別ですが、筆者がそうであるように、おそらく多くのプレイヤーにとっては「ポケモン図鑑の完成」という目標が、ポケモンGOを続ける大きなモチベーションとなっています。

流行に乗ってポケモンGOを始めたものの早々に止めてしまった人たちの中には、思うようにポケモンを集められないことに嫌気がさしたという方も少なからずいることでしょう。ポケモンを捕まえることを義務や作業のように感じてしまうと、捕まえても捕まえても終わりが見えない状況はまさに苦行です。

では、実際のところ、どのくらいポケモンを捕まえれば全種類集められるのでしょうか? ポケモンGOプレイヤーにとって重要なこの関心事を、証券分析に用いるシミュレーションの手法によって検討してみましょう。

■1万人分のシミュレーション結果
シミュレーションでは、仮想のプレイヤー1万人がポケモン図鑑を完成させるまでに、各々何匹のポケモンを捕まえたのかを計算しました。各ポケモンとの遭遇確率は、ポケモンGOに関する英語ニュースサイト「Pokemon GO Hub」の8/26付記事に掲載されたデータに独自の補正を加えた確率分布に基づいています。
(但し、「進化」による新たなポケモンの獲得は反映していますが、個人差が大きい「卵の孵化」によってポケモンが生まれる効果は反映させていません。最近リリースされた「相棒」機能についても同様です。)

シミュレーション結果は、図の通り。最頻値周辺(=捕獲数3万5千匹前後の山の高い部分)に集中する一方で、捕獲数が多くなる右方向に太く長いテールを持つ、いわゆる「ファットテール」と呼ばれる分布です。これは、プレイヤーの大部分が比較的リーズナブルな捕獲数で図鑑を完成させる一方、一部の人は気が遠くなるような数のポケモンを捕えなければならないことを意味しています。
ポケモン分布3

仮想の1万人の中で、最少捕獲数でポケモン図鑑を完成させた最も幸運なプレイヤーが捕えたポケモンの数は8,978匹でした。1万匹に満たない数のポケモンで図鑑をコンプリートした唯一のプレイヤーです。逆に、最も手間がかかってしまったケースでは、実に38万匹近くのポケモンを捕まえてようやく図鑑を完成させることができました。

ダメなときが物凄くダメで、且つ、そうなる確率が意外に高いのが、リーマンショックなどの金融危機でおなじみ「ファットテール」の特徴です。証券投資の世界では、ファットテールのハイリスクを理解して織り込むことがリスク管理の観点から重要なのですが、ポケモンGOの場合はどうなのでしょうか。

シミュレーションの結果をもう少し詳しく見ておきたいと思います。

1万人の仮想プレイヤーのちょうど真ん中、図鑑完成時の総捕獲数の中央値は38,343匹でした。3万8千匹ほど捕まえれば、2人に1人はポケモン図鑑を完成できるということです。また、概ね6万5千匹捕まえることで、5人中4人が図鑑を完成できます。その一方、ポケモンを10万匹捕まえても終われないプレイヤーも全体の7%程度おり、100人に1人は、ポケモンを16万匹以上捕まえても全種類をコンプリートできないのです。

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最終更新:9月22日(木)8時14分

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