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病気を隠して保険に加入、“2年経ったらセーフ”は本当か

プレジデント 9月22日(木)6時15分配信

 世にまかり通る保険の常識の数々。しかし、それを信じると思わぬ落とし穴に入り込むことに……。そんな実は「非常識」なことを保険のプロたちがつまびらかにする。

■告知義務

 保険の世界では、病気を隠して保険に加入しても、「2年間バレなければ、セーフになる」といった都市伝説的な噂が飛び交っている。果たして、それは本当なのだろうか?  FPの畠中雅子さんは次のような見解を示す。

 「保険会社は、契約してから2年以内の請求については、ほぼ全件を調査しますが、その期間を過ぎると審査基準が緩和されます。昔の保険営業マンの中には、『2年間黙っていれば、大丈夫だから』といった誘い文句で、強引に契約を取る人もいたようです。それで、そうした噂が流れているんでしょうね。とはいえ、自分が病気だと知っていながら、保険会社には黙って契約したわけですから、詐欺に当たる可能性が高い。2年隠し通せば、無罪放免ということは決してありません」

 畠中さんによると、保険の契約内容が間違っていても、“うっかりミス”であれば、2年で時効になるそうだ。しかし、“故意”なら時効は適用されない。不正請求だとわかった時点で、保険金を全額返還させられるという。

 平野FP事務所代表でFPの平野敦之さんは、「病気を隠していたことが発覚すれば、加入から2年以上経過していようと、告知義務違反によって、加入時に遡って保険契約を解除されます(払い込んだ保険料は返してもらえない)。保険契約には、詐欺・不法取得を目的とした場合は無効という条項もあります」と指摘する。

 診療情報のデータベース化が進んでいるため、不正請求も見つけやすくなった。契約者に自覚症状があれば、病院に行ったりしているはずなので、保険会社は医療機関を調べる。病院を転々として、うまく逃れる人もたまにいるようだが、同じ医療機関を受診していれば、過去の病歴はすべて捕捉される。つまり、契約時に病気がわかっていたのか、すぐに判明してしまう。

 こうして見てくると、どうやら噂を信じて悪心を起こしても無駄のようである。慢性C型肝炎の病歴を告知せずに保険に加入し、肝がんで死亡したとしても、慢性C型肝炎が原因と見なされるので、保険金は下りない。保険の契約時には、くれぐれも正確な告知を心がけよう。(図参照)

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平野敦之
1998年に独立。生命保険から損害保険まで幅広くカバーする保険のプロとして活躍。


畠中雅子
1992年にファイナンシャル・プランナー資格を取得。新聞や雑誌に連載記事を執筆。

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野澤正毅・伊藤博之=文

最終更新:9月22日(木)6時15分

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