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WILLER GROUP | ビジネスパーソン研究FILE

就職ジャーナル 9/23(金) 10:01配信

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WILLER GROUP

まつむら・ゆきえ●第3営業部部長。学習院女子大学国際文化交流学部日本文化学科卒業。2009年4月入社。大学2年時にアメリカ・ミズーリ州に1年間留学し、現地の人の優しさと温かい交流に感激したことから「日本と世界をつなぐ仕事をしたい」と考えるように。接客業を視野に、航空・運輸・ホテル業界など約10社にエントリー。他社からも内定をもらったが、イキイキと働く社員の姿と勢いのある会社の雰囲気に好感を持ち、現社への入社を決意。
■ メルマガ配信やWeb会員特典の改善提案、データ集計など、任された仕事を次々と改善

高速バスによる長距離移動のイメージを一新し、新たな市場を開拓したWILLER GROUP。2009年に入社した松村さんは、グループ内カンパニーの1つであるWILLER TRAVELに新設された、DP(ダイナミックパッケージ)推進部に配属となった。

 

DP推進部が扱うのは、高速バスとホテルをセットにしたパッケージ商品。従来から販売している都市間を結ぶ高速バスでの移動に、ホテル宿泊をセットにした新しい商品の企画と仕入れ営業を行う部署だ。
「仕入れ営業とは、企画した商品のためにホテルと折衝し、部屋の確保や料金交渉を行うこと。私が配属になった4月は、6月の販売開始に向けて部員全員で仕入れ営業の真っ最中。付きっきりで仕事を教えてもらえるような雰囲気ではありませんでした」

 

最初に任された仕事は、完成したばかりの予約・販売システムを操作しながらテスト環境を確認すること。その上で、このシステムを利用するホテル担当者のために、操作マニュアルを制作するよう指示された。部内にシステムを熟知している人がいない心細さはあったものの、画面に向かって一人で黙々と作業を進め、1カ月後には操作マニュアルを完成させた。
「大変だったのは、見やすくわかりやすく仕上げること。先輩に、パワーポイントの使い方や言葉の言い回しなどを、随分教えてもらいました。何もできない新人の私も、このマニュアル作成で『少しは役に立てたかな』と思えましたし、現在使われているマニュアルも、私が当時つくったものがベースとなっているのはうれしいですね」

 

入社2年目、マーケティング部に異動した松村さんは、メルマガ(メールマガジン)の配信を担当することになった。この部署も新設されたばかりで、部員5名は全員同期。
「同期はみんな前部署でもメルマガ担当だったので、私だけ遅れをとっているような焦りがありました。何より、以前の仕事と同じスピード感で進められない自分に、もどかしさを感じていました」

 

やりがいを感じたのは、メルマガの文面や掲載する商品のチョイス次第で、毎週すぐに反響がわかるというテンポの良さ。
「いつも『こんにちは、メルマガ担当の松村です』という書き出しで始めていたところ、あるとき営業先の方から『松村さんのメルマガは楽しいね。本人に会ってみたい』と言っていただけて…。自分のメールを楽しく読んでくれているんだと、励まされました」

 

配信を始めて1年、松村さんは、情報を必要とする人にもっと効果的に届ける方法を模索し始めた。そして思いついたのが、全国の会員に同じ内容を送るのではなく、エリアごとに関連の深い商品を紹介できるよう、コンテンツを差し替えて配信すること。セミナーで知り合ったメール配信会社などに相談して検討し、約半年かけてエリアや年代ごとに差し替える配信システムを構築した。

 

12年には、Web会員特典の改善にもチャレンジ。1年に5回以上高速バスを利用すると得られるゴールド会員の特典をもっと魅力的な内容にしようと考え、ゴールド会員には毎月1日に500円の割引クーポンを配布することを提案。この提案によって、利用客のリピート率はアップした。

 

もう1つ手がけた大きな改善が、売り上げや会員属性などのデータ集計の効率化だ。こうしたデータの管理はマーケティング部の重要な任務。それまでは、データをエクセルに落として集計していたため、その作業に毎月数十時間を割いていた。そこで、松村さんはシステム開発部に集計データの最終形を見せて相談。こうして自動集計化が実現し、システム開発部からデータの最終形が届くようになった。
「仕事中、いつも私の頭にあるのは『もっと早く、もっと楽にならないかな』ということ。もしかすると、面倒くさがりだからこそ、いろいろな改善策を思いつくのかもしれませんね(笑)」

 

第3営業部のメンバーと、商品企画について打ち合わせ。今後、どんな商品をつくっていくかについて話し合う

 

■ 新組織で新事業にチャレンジすることがやりがい。新たな利用者を呼び込みたい

入社6年目、松村さんは、新たに組織化されたインバウンドユニットに配属となった。14年は、日本を訪れる外国人(インバウンド)が増え始めてきた時期。インバウンド市場に関する知識がほとんどなかった松村さんは、約3カ月間をリサーチに費やした。
「当時から英語、ハングル語、中国語(繁体字)のサイトは展開していましたが、社内にインバウンドに詳しい人はいなかった。そこで、政府機関の主催するセミナーに参加するなどして情報を収集し、インバウンド市場について勉強しました」

 

その上で、既存の多言語版サイトの改良に取りかかった。続いて15年3月からは、Webプロモーションに着手。プロモーションの対象国をアメリカ、タイ、韓国、台湾、香港に絞り、それぞれの国のインバウンドプロモーションに強い広告代理店を探し、企画に取りかかった。
「中国を対象からはずしたのは、団体旅行客が中心だったから。バスで旅行するのは、個人旅行者だろうと考えたからです」

 

同時に、外国人利用者の多い3日間乗り放題で1万円の「JAPAN BUS PASS」を、平日限定にして料金を据え置くなど、商品企画をブラッシュアップ。16年1月に販売を開始した。
「販売後数カ月で担当業務が変わってしまい、やり残した感はありましたが、インバウンドを担当したことで社外の人たちと会う機会が増え、自分の視野が広がりました」

 

16年4月からは、食に特化した着地型観光コンテンツ「にっぽんトラベルレストラン」の仕入れ営業と企画を担当。着地型観光コンテンツとは、例えば「東京に行き、寿司店で寿司の握り方を学びながら食べる」など、行った先で“食”を体験する観光のことだ。
「旅行で到着した先での大きな目的は、やはり“食”。そこで、食と地域の魅力を発信していこうと考えたのです。現在は、店や事業者がすでに手がけている体験を提供している段階ですが、今後は『そこにしかない日本を食べよう』をスローガンに、もっと広いエリアでその地にしかない食を見いだし、新しい体験プログラムとして商品化していく予定です」

 

入社以来、松村さんは、常に新しく組織された部署で新しい事業に携わってきた。
「会社としても新しい選択なので、何をどうすれば売り上げアップにつながるのかが、誰にもわからない。そこが悩みでもあり、やりがいでもあります。新たな利用者を呼び込めれば、自分も会社もひと回り大きくなれる。そう信じて、あらゆることにチャレンジしていきます。今は、“食”という新たなチャレンジで実績を上げることが最大の目標です」

 

机の上は電話とパソコンだけと常に整頓しておくのが社内ルール。デスクでは、事業者に商品企画を案内する仕入れ営業の電話をしていることが多い

 

■ 松村さんのキャリアステップ

STEP1 2009年 営業アシスタントとして、仕入れ営業・企画の基礎を学ぶ(入社1年目)

4月に入社し、3週間の新入社員研修に参加。社員を講師に、ビジネスマナー、ロジカルシンキング、高速バスの車庫見学を含めた各部門の概要などを学ぶ。5月、DP(ダイナミックパッケージ)推進部に配属となり、ホテルへの契約書発送や、ホテル施設情報の画面登録、売り上げ数値資料の作成など、営業アシスタントとして旅行業務全般を習得。新人らしく、何事にも前向きに取り組んだ。11月、休日の当番出勤時にカスタマーサービスから「バスとホテルがセットで1万円となる商品が、操作手順によって1万円に収まらない」と電話を受け、自己判断でお客さまに直接メールを送信。トラブルは解消したが、翌日部長から正され、報・連・相(報告・連絡・相談)の重要性を再認識した。

STEP2 2010年 メルマガ配信やWeb会員特典を改善。集計業務の自動化にも寄与(入社2年目)

10月、マーケティング部に異動。メールマガジンの発行、Web会員特典の改善企画、各種集計業務の自動化などに携わる。会員の在住エリアによってメルマガのコンテンツを差し替える提案を実現。13年1月、リーダーに昇格し、大阪勤務のメンバー2名の教育とマネジメントにも携わる。13年からはリスティング広告の運用も担当。会員ではない人たちに向けた情報の見せ方や検索ニーズなど、マーケティングに関するより広い知識を吸収した。

STEP3 2014年 多言語化とPRを推進し、訪日外国人の利用者数アップを目指す(入社6年目)

10月、インバウンドユニットに異動し、ユニット長(部長)に大抜てき。訪日外国人の利用者数アップを目指して、高速バス予約サイト多言語版のWebプロモーションを行う。志望動機だった“日本と世界をつなぐ仕事”に携われる喜びを感じた一方で、これまで判断を仰いできた部長という立場に自分がなったことで、今後は何を軸に判断すべきかに悩んだ。15年8月までマーケティング部を兼務していたが、10月に第3営業部に異動し、高速バス予約サイト多言語版の事業計画策定、プロモーション、訪日外国人向け商品企画に専念。

STEP4 2016年 “食”に特化した観光コンテンツの仕入れ営業と企画を担当(入社8年目)

4月、第3営業部にて “食”に特化した着地型観光コンテンツ「にっぽんトラベルレストラン」の仕入れ営業と企画に携わる。15年からは「JAPAN BUS LINESプロジェクト」にも参加していて、現在は、国内の高速バス会社59社で構成される訪日外国人向け高速バス協議会の事務局として、インバウンド向けの路線バス検索・販売Webサイトの運営に携わる。同業者との協業により、高速バスの価値を高め、市場の拡大を目指す。

■ ある日のスケジュール

9:45 出社してメールをチェック。
11:00 「JAPAN BUS LINESプロジェクト」の販売促進について、広告代理店と打ち合わせ。
12:00 部内メンバーと週次定例会。進捗の報告や売り上げ対策について話す。
13:00 買ってきたランチを社内で食べた後、「にっぽんトラベルレストラン」の仕入れ営業のため、都内の飲食店を訪問。
17:00 帰社。メールチェック、社内外への電話・メール連絡、調整業務などのデスクワーク。
18:00 営業部員が講師となって隔週で行う、業界や商品に関する営業部勉強会に参加。
19:00 本日の業務をまとめ、メール返信などを済ませて、20:00ごろ退社。
■ プライベート

中学校時代のバスケ部の仲間と、現在も数カ月に1度は集まっている。左奥が松村さん。「仕事は違うけれど、何でも話せる間柄。友人に子どもが生まれたので、この日は友人宅に集まりました」。

 

14年の結婚を機に料理教室に通い、最近はパンづくりも習い始めた。「パンをつくっていると、無心になれます。週末は自宅で料理をつくりますが、夫の評価は…かなり辛口です(笑)」。

 

旅行が好きで、月に1度は国内を旅している。写真は16年8月に夫とレンタカーを借りて、日帰りで山梨に行ってブドウ狩りをしたとき。「年に1度以上は海外にも行きたいですね!」。

 

取材・文/笠井貞子 撮影/刑部友康

最終更新:9/23(金) 10:01

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