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「うちの猫、なんか元気がないなあ」ってときに疑われる病気とは?

サライ.jp 9/23(金) 20:17配信

「うちの猫、なんか元気がないなあ」ってときに疑われる病気とは?【猫のふしぎ第22回】

空前の猫ブームといわれる昨今。でも、猫の生活や行動パターンについては、意外と知られていないことが多いようです。

人間や犬の行動に当てはめて考えて、まったく違う解釈をしてしまっていることも少なくありません。昔から猫を飼っているから猫の性格や習性を熟知していると思っていても、じつは勘違いしていたということが結構あるようです。

そこで、動物行動学の専門医・入交眞巳先生(日本獣医師生命科学大学)にお話を伺いながら、猫との暮らしで目の当たりにする行動や習性について、専門的な研究に基づいた猫の真相に迫っていきます。

■愛猫が落ち込んでいるように見えたら……

いつも元気で走り回っている愛猫さんが、妙におとなしくて、ともすると落ち込んでいるように「見える」ことがあります。

毎朝あの手この手で飼い主さんを起こして食事の催促をするのに、食欲がない様子だったり、普段はあまり入り込まない所に入り込んでうずくまっていたり……そういう時はまず、本当に「落ち込んでいる」のか見極めるのが大切です。実は体のどこかが痛くて、苦しんでいる可能性も十分あるのです。

知人の飼い猫はワンパクで食いしん坊。いつも家の中を走り回ったり、イタズラしたりしているような元気いっぱいの男の子ですが、ある時、急に押入れに引きこもって、出てこない日がありました。かくれんぼでもしているのかな、と思って押入れから引っ張り出してみたけれど、またすぐにもそもそと押入れの奥に入り込んで、丸く固まっていたといいます。

いつもとあまりに様子が違うので、心配になって動物病院に連れていったところ、どうやら紐を飲み込んでしまって、腸閉塞になりかけていたのです。必死で痛みをこらえて、安全な場所に避難して丸まっていたのですね。

幸い、その猫ちゃんは手術をして一命をとりとめることができ、今ではすっかり元気になっています。

猫は人間と同じ言葉は話しませんから、どこか具合が悪くても、どこがどう悪いかは言葉にして教えてはくれません。いつもと様子が違っていたり、元気がないように見えたら、それは病気のサインということがあるのです。

例えば、甲状腺機能の亢進とか、糖尿病や脳腫瘍ができたことで、猫の性格や行動がそれまでと変わることもあります。食欲不振だって様々な要因が考えられます。「少しくらい食べなくても大丈夫」なんてことは、猫にはありません。「うちの子は肥満気味だから、食欲が減ってダイエットになっていいわ」なんて考えてはいけません。

肥満気味の猫さんほど、脂肪肝(肝臓の細胞の多くが脂肪に置き換わってしまい、正常に機能しなくなる)になりやすいのですが、食べないでいることはかえって肝臓の負担を増やすことになるのです。日々、愛猫さんの様子を観察し、変化が見られると感じたら、動物病院に相談してみてくださいね。

■行動学専門の認定医は日本に6人

私たち人間は、日々の生活の中で、何かがきっかけとなって落ち込んで、食欲不振に陥ったり、眠れなくなったり、やる気が減退したりすることがしばしばあります。仕事や人間関係などによるストレスや環境の変化で、うつ病になることもあります。

愛猫さんの仕草などを見ていて、擬人化して考える人もいます。そういう人は「うちの子は臆病で、いつもビクビクしている」「すぐに押入れに引きこもってしまう」「いつも困った顔をしている」などと心配になり、「ひょっとして、うちの子はうつ病かも!?」と悩んでしまうことも。自分たち人間の感情や行動を動物に当てはめてしまうんですね。でも、猫にうつ症状があるかどうかは、学術的な研究がなされていないため、脳神経学的にはわかっていません。

愛猫の心身の健康管理は飼い主さんの大事な努めです。不安や疑問があったら、まずは動物病院に相談してください。検査の結果、身体的には何も問題がないとの診断が出れば、動物の行動を見てくれる精神科医(動物行動学認定医や行動学を得意とする獣医さん)を紹介してもらいましょう。

行動学専門の認定医は日本に6人います。状況によっては、電話でのご相談も可能な場合があります。

指導/入交眞巳(いりまじり・まみ)
日本獣医畜産大学(現・日本獣医生命科学大学)卒業後、米国に学び、ジョージア大学付属獣医教育病院獣医行動科レジデント課程を修了。日本ではただひとり、アメリカ獣医行動学専門医の資格を持つ。北里大学獣医学部講師を経て、現在は日本獣医生命科学大学獣医学部で講師を勤める傍ら、同動物医療センターの行動診療科で診察をしている。

■わさびちゃんファミリー(わさびちゃんち)
カラスに襲われて瀕死の子猫「わさびちゃん」を救助した北海道在住の若い夫妻。ふたりの献身的な介護と深い愛情で次第に元気になっていったわさびちゃんの姿は、ネット界で話題に。その後、突然その短い生涯を終えた子猫わさびちゃんの感動の実話をつづった『ありがとう!わさびちゃん』(小学館刊)と、わさびちゃん亡き後、夫妻が保護した子猫の「一味ちゃん」の物語『わさびちゃんちの一味ちゃん』(小学館刊)は、日本中の愛猫家の心を震わせ、これまでにも多くの不幸な猫の保護活動に大きく貢献している。

最終更新:9/23(金) 20:17

サライ.jp

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。