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PKを26本決められ続けた男。シレッセンはバルサの正GKになれるか

webスポルティーバ 9月23日(金)19時30分配信

【サイモン・クーパーのフットボール・オンライン】バルサの第2GK、ヤスパー・シレッセン物語(後編)

 アヤックスからバルセロナに控えGKとして移籍したヤスパー・シレッセンには、カリスマ性のかけらもない。髪は金髪で、見た目はひょろりとしていて、11歳の女の子にも間違えそうな風貌だから、敵の攻撃陣をひるませるようなことはありえない。

【写真】バルセロナに加入したオランダ人GKヤスパー・シレッセン。前編へ>>

 だが集中力はすばらしく、キャリアの最初の5年間にはほとんどミスをしなかった。彼が止めたシュートの割合は、つねにオランダリーグで指折りの高さだった。

「ヤスパーの最大の強みは、ミスのない安定したプレーだ」と、アヤックスのGKコーチ、カルロ・ラミはオランダの雑誌「フットバル・インターナショナル」に語っている。

 シレッセンがアヤックスの前に在籍したNECナイメヘンで、彼に正GKの座を奪われたハンガリー人のガボル・バボスは、こう語る。「ヤスパーは本当に11人目の選手としてプレーする。コーチングもよくやるし、DFへの指示もうまい。1対1にも強い。彼は最後の最後まで左右に飛ぶのを我慢する。だから相手選手の動きが読めるのだろう」

 しかもシレッセンは、両足をほとんど同じように使える。だがヨハン・クライフのGK観の流れをくむ「グローブをはめたフィールドプレーヤー」と呼ばれることについては、昨年こう語っている。

「僕はマヌエル・ノイアーや、バルセロナのマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンのように極端じゃない。彼らは20メートルも前に出て、そこからドリブルで相手選手を抜いたりする。あれは僕のスタイルではない」

 確かにドイツは、クライフ流のGK観を究極の形にまで押し進めた。ヨアヒム・レーヴが率いる代表チームのスタッフは、ドイツのような傑出したチームに昔ながらのGKは必要なのかという議論までしている。GKをセンターバックの位置に上げ、絶対に必要なときだけゴールに戻ればいいのではないか、というのだ。

 アヤックスの正GKとなって数カ月後、シレッセンはオランダ代表としてワールドカップを戦うためにブラジルへ向かった。それまで彼が経験したことのない大舞台だった。1カ月にわたって、シレッセンはほとんどミスをしなかっただけでなく、ノイアーばりのプレーも見せた。アルゼンチンとの準決勝ではゴンサロ・イグアインやセルヒオ・アグエロをドリブルで抜いてみせた。

 しかしブラジルでのシレッセンは、もっと残念な光景によって世界のファンの記憶にとどめられた。コスタリカとの準々決勝がPK戦にもつれ込む寸前、オランダのルイス・ファン・ハール監督はシレッセンに代えてティム・クルルを送り込んだのだ。

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最終更新:9月23日(金)19時30分

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