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崖っぷちのW杯最終予選、ハリルホジッチ監督は国内組に目を向けよ 引っかかった指揮官の言葉

現代ビジネス 9月23日(金)9時1分配信

 いきなり崖っぷちに立たされた。

 ロシアW杯アジア最終予選が9月にスタートし、ハリルジャパンは初戦、ホームのUAE戦に1-2で敗れた。まさか負けるとまでは思わなかったが、苦戦を強いられるという予想はしていた。

戦前の不安は現実に

 不安材料は主に3つあった。

 1つめは準備の差。

 相手のUAEはスペイン合宿、中国合宿と約2ヵ月間にわたる長期合宿を敢行し、戦術的な理解も深めている。対する日本の合宿は4日のみ。全員揃っての練習は2日だけだった。

 2つめはコンディションの差。

 「準備」ともリンクする話だが、UAEは初戦の日本、2戦目のオーストラリア戦が勝負どころと踏んで照準を合わせてきた。一方の日本は欧州組が主力であり、シーズンは始まったばかり。試合から遠ざかっている選手もいる。加えて長距離移動や時差の負担ものしかかった。

 3つめはUAEに対する軽視。

 2015年のアジアカップ準々決勝でPK戦の末に敗れた相手とはいえ、内容的には日本が圧倒した試合だった。オマル・アブドゥルラフマン、アハメド・ハリルなど個の能力の高い選手が揃っており、過小評価してはならない相手である。それをどこまで肌感覚として持っていたのか。

 その不安は現実になった。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「間違いなく難しい戦いになる」と選手たちの気を引き締めていたにもかかわらず、内容は尻すぼみに終わった。

 レフェリーの微妙な判定の問題はあるにせよ、1-2とリードされてからの約35分でゴールを奪えなかったという事実は重い。

引っかかる指揮官の言葉

 指揮官は試合後、苦い表情を崩すことなく言った。

 「何人かの選手はプレーを実行するだけのフィジカルコンディションになく、何人かの選手はほとんどプレーできなかった。なぜこの選手を選んだのか、自分でも疑問に思う。しかし、ほかに良い選手がいなかった」

 ハリルホジッチ監督の采配にも当然ながら問題はある。しかし最後の「ほかに良い選手がいなかった」という言葉が引っかかった。どの選手を指しているというよりも、本人からしてみれば選択肢がなかったと言いたかったのだと思う。

 不安材料が揃っているなかで、日本サッカー協会は危機感を持って手を打っていたのか。初戦の敗戦を受けてハリルホジッチ監督の責任うんぬんより、個人的にはそちらのほうが気になった。

 6月のキリンカップ以降、国内組を集めて強化合宿を張る機会を設けることができなかったのだろうか。

 実際、スケジュールに空きがないため現実的ではないとしても、指揮官が直に指導することで戦術的な要求も伝わりやすく、その機会があるかないかでは大きく違ってくる。

 開幕直後の欧州組はコンディションの部分で読みづらいとしても、国内組に限っては日本にいる以上、おおまかには把握できる。

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最終更新:9月23日(金)9時1分

現代ビジネス

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