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日銀のETF6兆円買入れで株価に影響のでる銘柄は?すでに日銀に買われ過ぎている要注意10銘柄と、好業績で今後買われる可能性のある10銘柄を紹介!

ダイヤモンド・ザイ 9月23日(金)20時5分配信

 9月21日発売のダイヤモンド・ザイの特集記事「株で今儲ける20の方法」には、「東証1部への昇格期待株」や「下方修正のトヨタ&撤退続きのソニーが狙い目」などの今ならではの様々な儲け方が乗っている。その中から、日銀の6兆円のETF買いが大きなプラスとなる今からでも買える株を公開しよう。

日銀に買われ過ぎておらず株価の押し上げを享受できる今こそが買いチャンスの銘柄とは?

 日銀という巨大な買い手の出現は、需給面から見れば間違いなく株価にプラスだ。基本として、日銀にたくさん買われる銘柄ほど、株価は上がりやすい。真っ先に頭に浮かぶのは日経平均の値がさ株だ。

 ただ一方で、これが株価の“歪み”をもたらすという指摘も少なくない。日銀はETFを通じて、日経平均やTOPIXの構成比率そのままに各銘柄を買う。特に日経平均の場合、内容の良し悪しに関係なく、株価の高い銘柄ほどたくさん買われる形となる。これに市場の思惑買いが加わると、本来あるべき水準からかけ離れた株価にまで上昇しかねない。

 「適正な買いではないので、こうした銘柄は何かのきっかけで株価が急落する可能性があります。特に相場全体が売られるような局面では、影響が大きいかもしれません」(楽天証券の香川睦さん)

 短期決戦であえて勝負する場合は別として、業績や割安度をしっかり見るべき、ということだ。加えて、日銀がすでに株を持ち過ぎている銘柄にも要注意だ。実際に株を保有するのはETFの運用会社だが、実質的に日銀が大株主、さらには筆頭株主となる銘柄が増えている。

 銘柄によっては、市場に流通する株(浮動株)で見ると、いっそう保有比率が高くなる。ファーストリテイリング(9983)などはすでにこの比率が約半分に達しており、このままいくと3~4年で日銀が買い尽くしてしまう、という試算もある。

 ■日銀に”買われすぎ”の要注意10銘柄
 銘柄(コード)
 日銀の実質保有比率
2016年7月末
 日銀の実質保有比率
2017年7月末
 詳細情報
 ミツミ電機(6767)
 11.2%
 20.6%

 アドバンテスト(6857)
 9.8%
 18.0%

 ファーストリテイリング(9983)
 9.0%
 16.5%

 太陽誘電(6976)
 8.3%
 15.2%

 TDK(6762)
 7.9%
 14.5%

 東邦亜鉛(5707)
 7.4%
 13.6%

 トレンドマイクロ(4704)
 7.2%
 13.3%

 コムシスホールディングス(1721)
 7.1%
 13.1%

 コナミホールディングス(9766)
 6.9%
 12.7%

 日産化学工業(4021)
 6.6%
 12.2%

 * 株価は9月5日。日銀の実質保有比率は時価総額に占める比率、ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストによる試算。ミツミ電機はミネベアとの経営統合で2017年3月14日に上場廃止予定。

 日銀が、買ったETFを売る“出口”も気掛かりだ。このことを懸念するのがニッセイ基礎研究所の井出真吾さんだ。

 「今とは逆で下押し要因となります。“売ります”と言った瞬間に株価は下がるでしょう。負のエネルギーを溜め込んでいるようなものです」

 日銀も、悪影響をなるべく小さくしようとはするはずだ。実際には、インフレ目標2%が達成されて景気が良くなってから、時間をかけて少しずつ売るような形になると思われる。そうした状況なら株価も好調で、相場全体への影響は小さいだろう。

 ただ、適正水準からかけ離れた株価の銘柄や、日銀の実質持ち株比率が多過ぎる銘柄には、やはり大きな下押し圧力がかかる恐れがある。日銀は今後何十年も“売るに売れない”という見方も多いが、リスクとして頭に入れておいたほうがいい。

 選ぶべきは、ETF買いによる押し上げを受けながら、業績が良好で、かつ日銀がまだ株を持ち過ぎていない銘柄だ。ピックアップしたので、参考にしてほしい。

 ■日銀のETF買いが大きく業績良好な10銘柄
 売買代金比(日)
 PER
 PBR
 詳細情報
 宝ホールディングス(2531)/【最低購入価額】9万円
 16日分
 26.0倍
 1.47倍

 【コメント】酒造もバイオも好調で、利益率の改善が続いている。6期連続の増収、5期連続の増益へ。
 セコム(9735)/【最低購入価額】78万円
 14.3日分
 20.8倍
 2.07倍

 【コメント】安定成長で増収増益が続く。今期も最高益更新へ。東京五輪や観光立国で需要増の期待。
 北越紀州製紙(3865)/【最低購入価額】7万円
 13.2日分
 12.3倍
 0.73倍

 【コメント】海外展開が進み、北米と中国の好調が牽引。今期は大幅な増益、売上高は過去最高の見込み。
 豊田通商(8015)/【最低購入価額】24万円
 12.8日分
 11.9倍
 1.02倍

 【コメント】トヨタグループの商社。今期は円高の影響や自動車関連の伸び悩みで減収ながら増益予想。

 NTTデータ(9613)/【最低購入価額】54万円
 12.7日分
 26.1倍
 2.15倍

 【コメント】事業は国内、海外ともに絶好調。売上高も利益も過去最高を更新の予想。第1四半期も好調。
 京王電鉄(9008)/【最低購入価額】88万円
 10.8日分
 27.3倍
 1.72倍

 【コメント】ホテル事業が好調。今期の利益は微増だが、来期都内で複数開業するホテルや商業施設に期待。
 日清製粉グループ本社(2002)/【最低購入価額】15万円
 10.6日分
 24.3倍
 1.22倍

 【コメント】今期は小幅の増益予想。今後の収益改善につながるコスト削減計画を推進中。増配期待も。
 エーザイ(4523)/【最低購入価額】64万円
 10.6日分
 63.2倍
 3.38倍

 【コメント】上期の予想利益を上方修正。第1四半期は239%の営業増益。次世代認知症治療薬が進展。

 KDDI(9433)/【最低購入価額】31万円
 10.5日分
 14.3 倍
 2.31倍

 【コメント】売上高と利益が順調に拡大。通信収入が伸びる一方で販売費用が減少。15期連続増配へ。
 ダイキン工業(6367)/【最低購入価額】95万円
 10.1日分
 19.9倍%
 2.97倍

 【コメント】アジア市場の空調で高い競争力。円高の逆風下で増収増益を続け、5期連続最高益へ。
 *売買代金比は、日銀の6兆円のETF買い入れによる各銘柄の株式購入の需要が、平均売買代金の何日分に当たるかを示す。売買代金比が10日以上で、今期予想が営業増益、かつ日銀の実質的保有比率が5%未満の銘柄を選定。売買代金比はみずほ証券、日銀の実質的保有比率はニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストによる推計。選定は本誌による。株価や指標は9月5日現在。

 発売中のダイヤモンド・ザイ11月号には、こうした軟調な局面でも失敗しない「今、株で儲ける20の方法」の大特集が乗っている。「株価安定の年4回高配当株」「下方修正のトヨタと撤退続きのソニーは買いチャンス」「東証1部への昇格株への先回り」などの手法が満載だ。また、「10月に新規上場のJR九州株の正しい買い方」も必見。3カ月に一度の「人気株500激辛診断」のほか、優待株投資家は必携の桐谷さん監修の別冊付録「桐谷さんの記録ノートも大公開! 株主優待必勝管理ノート」も付いている。本誌もぜひ読んでみてほしい。

ザイ編集部

最終更新:9月23日(金)20時5分

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