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特区つくり行政も後押し、「民泊」は宿泊施設不足の救世主となるか?

nikkei BPnet 9月23日(金)10時37分配信

●民泊サービスとは

 民泊サービスとは、「一軒家や共同住宅などの住宅を活用し、宿泊を提供するサービス」のことである。個人が自宅や空き家、別荘などを宿泊場所として貸し出せば「民泊」になる。もし自分が空き家などを保有し、旅行者に有効活用してもらえるなら、民泊として貸し出したいと思う方もいるはずだ。しかし、安易に貸し出しをすれば違法になることをご存じだろうか。

 宿泊期間が1カ月未満の「宿泊料を受領して宿泊させる」行為は「旅館業」に当たり、保健所の許可が必要になる。また旅館業法では、フロントの設置や保健所の立ち入り検査が義務化される。近年、無許可の民泊が増える中、民泊サービスをルール化し、安全で衛生的な施設を提供するため、行政が関与を始めたのが、内閣府の国家戦略特別区域法「特区民泊」だ。2016年1月から大田区が全国に先駆けて民泊を始め注目を集めた。現在大阪府でも民泊サービスが始まり、大阪市や千葉市、北九州市が年内の開始を目指している。大田区や大阪府等は「特区民泊」に認定されており、旅館業法の適用を除外するという特例を受けている。

●特区民泊とは

 特区民泊は、国家戦略特別区域法に基づき、旅館業法を適用されない民泊サービスのことである。正式名を「国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業」という。名前から誤解されがちだが、外国人旅行者だけではなく日本人も利用が可能だ。特区民泊に指定されるためには、つぎのような条件があり、市長または区長の許可が必要になる。

1.施設使用期間が7日から10日までにおいて条例で定める期間以上であること 2.一居室の床面積が原則25平方メートル以上であること 3.施設使用の注意事項の説明ができる体制が整備されていること(ごみ処理・騒音・緊急時の連絡先等) 4.消防法令で義務付けられている設備等が設置されていること 5.賃貸借契約及びこれに付随する契約を結ぶこと 6.施設の正当な権利を有すること

などがある。トラブル回避のため、近隣住民に事前に説明することも規定されている。特区民泊に認定されれば、旅館業法から除外され、一定の管理体制のもと、宿泊者10人未満の場合フロントを設置しなくてもよい。では、今なぜ行政が民泊を推進するのか。

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最終更新:9月23日(金)10時37分

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