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シャープ「ロボホン」は今なお進化中! 鍵を握るのはアプリ開発の輪

nikkei BPnet 9月23日(金)11時2分配信

 シャープが5月に発売し、話題を呼んだモバイル型ロボット電話「ロボホン」。かわいい声と仕草でメールを読み上げたり、歌やダンスを披露したりと、いい大人をメロメロにしてしまう愛らしさで評判は上々。あれから数カ月、ロボホンはどうしているのか。取材で分かったのは、ロボホンを取り巻く環境の“急速な進化”だった。

 特に目立つのがアプリケーション面での進化だ。ロボホン自体のアップデートはもちろんのこと、ロボホン専用のアプリが続々とリリースされている。例えば、サクセスが企画・開発したゲームアプリの「ポポン」。ロボホンと遊べるボードゲームで、オセロをイメージしてもらえばいい。オセロより2列少ない6×6の盤面をロボホンがプロジェクター機能で投影。コマに表示された数字を読み上げると、ロボホンがそこに石を置いてくれる。

 開発を手がけたサクセスの長友慎也氏いわく、ポポンのポイントは「1時間で作れる程度の思考エンジンを搭載していること」だという。同社は高度な思考エンジンも持っているが、あえてポポンには使用していない。だから対戦相手としては当然弱い。

 でも、それこそがシャープの要望だった。ロボホンは5歳児というキャラクター設定だからだ。「ユーザーにとってこのゲームは、ロボホンを打ち負かして勝つことが主目的ではない。むしろ『待った』をお願いしてくるロボホンを勝たせようとすることだ」と長友氏は語る。ロボホンとコミュニケーションを図り、遊ぶこと自体を純粋に楽しむゲームとなっている。

5歳児という制約が「ロボホンらしいアプリ」を生む

 「5歳児といういわば制約をきっかけに、ロボホンに合ったアプリが生まれた。ゲームメーカーならではの発想で、当社ではなかなか作れないもの。こうした方々のアイデアを盛り込めば、ロボホンの可能性はもっと広がっていくはず」。ロボホンの開発者であるシャープのの景井美帆氏(コミュニケーションロボット事業推進センター 商品企画部 チームリーダー)は、今後のアプリ開発に大いに期待を寄せる。

 ロボホン向け専用アプリには、ポポン以外にも、ロボホンが様々なジャンルのクイズを出してくれるクイズアプリや、「タクシー呼んで」と話しかけるだけでロボホンが近くのタクシーを探してくれるタクシー配車アプリ、ロボホンがお薦めのレシピを教えてくれ、一緒に料理作りを楽しめるレシピアプリなどがある。いずれもロボホンとのコミュニケーションが大切な要素になっている。

 ロボホンは既に1000台以上売れているという。ただし、今後さらに裾野を広げていくにはより魅力を高めなければならない。話題性だけで終わってしまうのか、定着していくのか――。それはこれから出てくるアプリにかかっているといってもいい。ロボホンに搭載するからこそ面白い、ロボホンのポテンシャルを生かせる魅力的なロボホン専用アプリを出していく必要がある。

 しかし、開発は容易ではない。対象がロボホンという新しいデバイスだからだ。OSがAndroidで動いているといっても、ただAndroid向けにアプリが作れるだけの開発者では面白いものは作れない。ロボホンに限らず、アプリ開発者にとって、二次元表示のスマホ向けにコードが書けて、UIも設計できる…というだけでは通用しない時代がそこまでやってきているのだ。

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最終更新:9月23日(金)11時2分

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