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着こなし変革! 小物・アクセサリーが主役

NIKKEI STYLE 9/24(土) 7:00配信

 服が主役で、小物やアクセサリーが脇役という構図が崩れてきました。着こなしの軸は服であっても、おしゃれのムードを印象づけるうえで、小物やアクセサリーの役割はこれまで以上に大きくなっています。バッグの持ち方やネックレスの添え方を変えるだけでも、着こなしに変化が生まれます。スペインのラグジュアリー レザーブランド「LOEWE(ロエベ)」の2016-17年秋冬コレクションは、服と小物・アクセサリーの合わせ方が巧みで、自分好みのスタイリングに生かしたくなるアレンジ技が盛りだくさんです。


 愛くるしいネコ顔のネックレスが気持ちをなごませます。キュートなモチーフのアクセサリーを添えると、コートルックにもやさしげなムードが加わります。ネックレスをトップスの内側に収める人が多いのですが、このように長めに垂らしてアウターにかぶせると、印象が強まります。
 風合いの穏やかなファーのバッグもレディーの品格をプラス。ロングコートの淡い色味とつやめいた質感を引き立てました。裾の切りっぱなし処理も見どころ。ダイナミックな大襟が首をきゃしゃに見せました。左右の手袋の色をわざと変えているのは、ウィットを感じさせる小技。右手の白グローブの上にブレスレットを重ねて、袖先を華やがせています。


 まばゆいメタリックのアクセサリーはシンプルめの装いすら格上げしてくれます。こちらのルックでは、ゴールド系の輝きがリッチ感を乗せています。ネックレスにつけたバッグ風のビッグモチーフと、肩に掛けたバッグのチェーンが共鳴。足の甲にもゴールドのメダルがきらめきました。
 この秋冬は太めベルトの人気が復活しそう。バックルが2個備わっていて視線を引き込みます。ピアスは片方の耳だけにつけて、動きを演出。スカート裾もアシンメトリー(不ぞろい)に仕立ててドラマチックにゆらめかせています。割と多めにアクセサリーをまとっているのに、うるさく見えないのは、服の色味をモノトーン寄りで静かに抑えているから。オンの装いにアクセサリーを足して表情を変えるスイッチングのお手本にできそうです。


 バッグは単なる「荷物入れ」ではありません。持ち方の工夫次第で着こなしのキープレーヤーになるから、バリエーションを増やしていきたいもの。大小の2個持ちは着姿にリズムをもたらします。バッグと服の色・柄をそろえて、ぬかりのないイメージに仕上げて。ボリューミーなバッグはボディーをすっきり見せる効果も期待できます。長めにあしらったフリンジが格好のアクセントに。
 首にぴったりしたチョーカー、短めのバッグモチーフ・ネックレス、長く垂らしたネコネックレスとトリプル重ねにして、胸元で朗らかさとグラマラス感を交じり合わせています。今度の秋冬はポジティブ気分のおしゃれが活気づくので、大胆なスタイリングを試すチャンスです。


 小物・アクセサリーには量感を操ったり、視線を招き入れたりといった働きがあるので、装いを狙い通りに揺さぶるツールとして使えます。首に巻いた太めのチョーカーは顔周りをシャープに見せる効果を発揮。黒革の光沢感が印象的なコルセットはスレンダーなウエストシェイプを強調しています。レザーの硬質感は、風をはらんで揺れ動くスカートと好対照で、「静と動」のコントラストを生み出しました。
 手に持ったボストンバッグから垂れるゴールドチェーンはスカート裾のあたりに光を招き入れています。ストッキングのように透ける黒のソックスが大人っぽい足元に仕上げました。首から提げたビッグモチーフのネックレスはプレーフルな風情。少し茶目っ気を感じさせるテイストが勢いづいているから、この秋冬はちょっとだけアクセサリーで遊んでみたくなります。

 「ロエベ」のデザインを手がける、1984年北アイルランド生まれのJonathan Anderson(ジョナサン・アンダーソン)氏はモード界でその動向が関心を集める若き俊英の一人。1846年創業の「ロエベ」に迎えられてからは、ブランドのDNAを大切にしながらも、機能美やジェンダーレス感を取り入れて、新たな魅力を引き出しています。スペインの伝統的クラフトマンシップに裏打ちされた「ロエベ」はアンダーソン氏を得て、170年を迎えたブランドヒストリーに新たな章を開きました。

 小物やアクセサリーはスタイリングの際、「後回し」にされがちです。服を選び終わった後になってチョイスし始める人が珍しくありません。この順番を逆にして、最初に小物やアクセサリーを決めてから服をマッチさせると、いつもとは違ったコーディネートを組み立てられます。オフィスになじみそうな控えめの服でも、アイキャッチーなネックレスやバッグと組み合わせるだけで、ディナーやお呼ばれ仕様に様変わりします。動物モチーフやゴールドアクセサリーは今度の秋冬にもてはやされそうなだけに、着こなしに取り入れる価値は大きいはずです。

[画像協力]
LOEWE http://www.loewe.com/jp_ja/

宮田理江(みやた・りえ) ファッションジャーナリスト、ファッションディレクター。多彩なメディアでランウェイリポートやトレンド情報、リアルトレンドを落とし込んだ着こなし解説などを発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かした、「買う側・着る側の気持ち」に目配りした消費者目線での解説が好評。自らのTV通版ブランドもプロデュース。セミナーやイベント出演も多い。 著書に『おしゃれの近道』『もっとおしゃれの近道』(学研パブリッシング)がある。公式サイト:http://riemiyata.com/

最終更新:9/24(土) 7:00

NIKKEI STYLE

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