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「米国は2020年までに中国から製造業競争力トップの座を奪取」との予測

@DIME 9/24(土) 18:10配信

デロイト トウシュ トーマツ リミテッド(DTTL)と米国競争力協議会が作成した「2016年 世界製造業競争力指数」レポートによると、米国は2020年までに中国から第1位の座を獲得し、最も製造業競争力のある国となることが予想されている。また、アジア太平洋地域の影響力の上昇と、欧州やBRIC諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)の減退により、従来の製造業における強豪国の間でパワーシフトが起きていることが明らかになった。本調査は、世界各国の製造業企業のCEO、および企業経営陣ら550名以上を対象としたアンケート結果の詳細な分析に基づいている。

「2016世界製造業競争力指数(GMCI)」は、2010年と2013年に発表された過去の調査を踏まえて行なった3回目の調査。この複数年の研究プラットフォームは、世界の産業界のエグゼクティブと政策決定者が企業レベルと国レベルの競争力にとって重要な要因の評価を行ない、2010年代末にかけて最も競争優位な製造業環境を持つのはどの国かを見極めるのに役立つよう作られている。2016年の調査では、世界中の製造業のエグゼクティブ550人以上から回答を得た。

■現在、最も製造業競争力が高い国は中国

「2016年 世界製造業競争力指数」では、現在最も製造業競争力が高い国は中国だが、今後5年間では第2位に下がると予想されている。米国は2020年までに中国から第1位の座を奪うと予想され、ドイツは現在の第3位の座を盤石にすると見込まれている。日本は、2013年は10位だったが、今調査では4位、2020年においても4位と予想されている。

製造業においてデジタルと物理的世界が融合する中、エグゼクティブは先端技術が製造業の競争力につながるとし、予測分析、モノのインターネット(IoT)、インダストリー4.0によるスマート製品とスマート工場、先端材料を、将来の競争力にとって重要なものとして挙げている。製造業で先進的で高度な製品・加工技術や素材を用いることが増えるに従い、20世紀製造業の伝統的な中心地である米国、ドイツ、日本、イギリスが競争力上位10カ国に返り咲いている。これらの国は先端製造技術に投資しており、その中心的な役割を担うのは、イノベーション、人材、エコシステムである。

製造業競争力が高い国トップ10のうち、北米とアジア太平洋の2地域が主要な競争エリアである。BRIC諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)でトップ10に入るのは中国だけである。アジア太平洋地域のマレーシア、インド、タイ、インドネシア、ベトナムの、いわゆる「MITI-V」の5カ国は、今後5年間で製造業の競争力トップ15か国に入ると予想される。これらの国は、低コストの労働力、機動的な製造能力、好ましい人口構成、市場と経済成長という点で「新たな中国」と目され、中国がより価値の高い先端技術による製造業パラダイムへと重点を移しつつある中で、MITI-Vは今後5年間に競争力ランキングが上昇すると思われる。

米国、ヨーロッパ、中国のエグゼクティブは、「自国は製造業競争力の主な要素に関して3年前より好ましい政策を数多く取っている」と述べている。特に、「科学・イノベーションや技術移転の分野で、先端技術を使用して製造業競争力を改善することを製造業者に促すような好ましい政策が自国で実施されている」とエグゼクティブは言う。知的財産保護は米国とヨーロッパでは競争優位のトップに近づいているが、中国では優位性として挙げられていない。世界製造業競争力の最も重要な要因として、製造業者は人材を挙げられており、コスト競争力(第2位)、生産性(第3位)、サプライヤーネットワーク(第4位)と続く。

■日本の見解

日本のビジネスリーダーは、新産業革命を後押しする有利な政策措置として、インフラとエネルギー(次世代車両)を明記した日本再興戦略や、ロボット革命実現会議の立ち上げなどを挙げている。また、製造工程における自動化やベストプラクティスの実行、世界市場の50%を占める工場用ロボットの他、自動車、自動車部品、エレクトロニクスの輸出を自分たちにとっての競争優位だと考えている。一方、高い法人税率や新規事業投資に対する実効税率、エレクトロニクスおよび自動車産業における韓国企業の台頭、中国の工場用ロボット市場でのシェア拡大、乏しい天然資源と急速な高齢化を、今後の競争力の課題としている。

文/編集部

@DIME編集部

最終更新:9/24(土) 18:10

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