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スティーヴン・キングが語る作家人生:原稿執筆、結婚生活、大統領選について

ローリングストーン日本版 9/24(土) 11:00配信

1974年に処女作『キャリー』を発表、その後新たな作品を発表するごと、熱狂的な支持を得ていったスティーヴン・キング。現在では"モダンホラーの巨匠"との名を戴くようになった小説家に、お気に入りの本、結婚生活をうまくやる方法、そしてどう人の記憶に残りたいかについて聞いた。

公開から30年、『スタンド・バイ・ミー』が色あせない理由

―作家になってなかったら、どんな人生だったと思います?

高校の英語教師としてはまったくもって適任だったかもしれない。場合によっては、大学の英語講師になっていたかもしれないが。おそらく50歳あたりには、アルコール依存症で死んでいただろうね。結婚生活だって続いていたかわからない。才能があるのにそれをうまく生かせないなら、生きているには辛すぎるからね。

―これまでで得た最高のアドバイスは。

結局のところ、サチェル・ペイジの言葉に行き着く。"振り返るな、追いつくものがいるかもしれない"。自分の仕事を気に入ってくれる人もいれば、気に入らない人もいるだろう。だから、そんな人たちが前の仕事についてあら探ししているうちに、次の仕事に取りかかるんだ。そうすればこっちのものだ。

―あなたにとってのヒーローは?

ひとりめは、ボストン・レッドソックスのデヴィッド・オーティス。彼は自分の役目を果たすことで偉大な人物となったが、決して庶民性を失ってはいない。次にコーマック・マッカーシー。すばらしい作家で、人を楽しませるコツを心得ている。しかも常に個性的だ。もし映画監督を挙げるならマーティン・スコセッシだね。僕の新作『End of Watch』では、登場人物のひとりがこう言うんだ。"たいていの映画監督の作品は短編小説だが、スコセッシのは長編だ"。

タビサ夫人との結婚生活

―小さい頃に好きだった本は? また、その本が好きだったあなたはどんな子供だったと思います?

6歳の頃、僕のお気に入りはドクター・スースの『ふしぎな500のぼうし』だった。おそらく、ちょっと変わった子供だったんだろうね。話の内容はとても単純だった。主人公がすべきことは、王様の前で帽子を脱ぐことだけ。でもいくら取ろうが、その下にはまた別の帽子がある。最終的に捕まって、首をはねられそうになるんだ。すごく怖い話だよ。

―今、お好きな本は何ですか。

すでに亡くなってしまったが、トマス・ウィリアムズの『The Hair of Harold Roux』だ。もう4、5回読んだよ。アーロン・ベンハムという男の数日間を描いた作品だ。ベンハムは"小説を書いている男"についての小説を書いている。ちょっとしたミラーハウス状態だ。この本を気に入っている理由は、小説家であるのはどういうことか、僕が思っているとおりのことを書いてくれているからなんだ。

―リラックス方法は。

本を読むこと、テレビを観ること。今はたくさんの番組があって、まるでピノキオの遊びの島にいるようだ。あとはギターを弾くこと。時々新しい曲に挑戦して、弾けるようにがんばっている。僕の歌やギターはひどいものだが、リラックスするにはもってこいだ。

―タビサさんとは結婚して45年間になります。"人間関係"について学んだことは何でしょう。

時には口をつぐんで、ふたりにとって必要なことでも、もう片方のやりたいようにやらせること。それが良い関係を保つ最善の方法だ。結婚生活をうまくやるには、たくさん黙認しないといけないことがある。話し合いを続けることも重要だ。もちろん、もう片方を好きじゃなきゃいけない。相手を好きでいると、かなりうまくいく。

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最終更新:9/24(土) 11:00

ローリングストーン日本版

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