ここから本文です

最多勝と最高勝率二冠の広島・野村にメジャーも熱視線。「日本の大物は大谷だけにあらず」

ベースボールチャンネル 9/25(日) 11:00配信

黒田の金言で投球に幅

 もう、これで立派な「鯉のエース」と言い切っていいだろう。広島・野村祐輔投手のことである。24日にマツダスタジアムで行われたヤクルト戦に先発し、6回を106球でまとめ3安打無失点の快投。今季公式戦の最終登板で同僚のクリス・ジョンソン投手を振り切ってハーラー単独トップとなる16勝目を飾り、最多勝と最高勝率(.842)のリーグ二冠を当確させた。25日にジョンソンが野村とともにCSを見据えて一軍登録を抹消されることが決まったため、最多勝タイトルは単独での栄冠となることも確定的となった。

 球団史上でも最高の勝率。そして黒田博樹投手と前田健太投手(現ドジャース)でさえもカープで成し得なかった16勝をプロ5年目でマークした右腕の働きぶりは、大いに賞賛されるべきだ。25年ぶりとなるチームVの原動力になったと評して間違いはない。

 2012年のルーキーイヤーで新人王に輝き、翌13年も12勝6敗で着実に成長の過程をたどるも、翌3年目以降は勝ち星を積み重ねられず伸び悩んで苦しんだ。しかしながら今季、見事な復活を遂げたのは本人がここまで多くのメディアを通じて明かしているように「黒田さんから『たとえ調整が悪いときでもゲームを作るという意識を持って投げろ』というアドバイスをいただいたから」。レジェンドからの金言によって投球の幅が広がり、近年のスランプを脱して壁をぶち破ったのである。「エース候補」と言われ続けていた若鯉が足かせのように重くのしかかっていた「候補」の2文字を自らの手で外した。

アメリカでも注目

 そんな絶好調の野村が日本だけでなく海の向こうでもスポットライトを浴び始めている。現地時間の22日、米スポーツ専門局『ESPN』で深夜放送の番組『ベースボール・トゥナイト』で「Who's next」と題したトピックスが取り上げられ、日本ハムの大谷翔平投手と並んで次期大物と呼ばれるにふさわしい日本人メジャーリーガー候補の1人として野村が次のように紹介された。

「日本の大物は、これまで何度となく話題を取り上げている大谷だけではない。野村祐輔という才能あふれる27歳の右腕も、その1人だ。彼はあの黒田が現在在籍し、前田の古巣でもある広島東洋カープで今季最も多くの勝ち星を重ねている投手。非常に優れたスライダーを主武器にし、制球力も抜群であることから密かに複数のメジャーリーグ球団もその存在を注視している。大谷と同様、彼は2021年に海外FA権を取得するが状況次第で球団側はポスティングシステムを容認する可能性もある」

 ようやく才能を開花させた27歳右腕がメジャーから早々とツバ付けされたことは広島にとってみれば心中複雑かもしれない。とはいえ、メジャーからもその能力を認められた点は野村にとって何物にも代え難い大きな自身となるはず。この先のポストシーズン、そしてプロ6年目の来季以降もどれだけジャンプアップを遂げるのかが大いに楽しみだ。




臼北信行

ベースボールチャンネル編集部

最終更新:9/25(日) 11:00

ベースボールチャンネル