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日経新聞を読み解くために知っておきたい、「いまさら聞けない知識」

ライフハッカー[日本版] 9/25(日) 19:10配信

『社会人1年目からのとりあえず日経新聞が読める本』(山本博幸、ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、「フレッシュパーソンのためのあたらしい教科書」と銘打って発刊された「『やるじゃん。』ブックス」シリーズのなかの一冊。キャッチフレーズからもわかるとおり、新社会人をターゲットとしたカジュアルなソフトカバーです。

しかし注目に値するのは、現実的にはより多くの層を取り込むことのできる内容になっているということ。多くの人が思い当たるような「いまさら聞くに聞けないけれど、知っておきたい基礎的な知識」を幅広く取り上げているため、新社会人のみならず、もっと幅広い層にアピールできるというわけです。

”本書を一読すれば、世界で起きていることが手に取るようにわかるようになります。(中略)精密に深く学ぶ必要はありません。一方で顕微鏡や望遠鏡を使うように深く緻密に学びたい方も、この本をひととおり読むと、日経新聞を読むのがとても楽になります。(「はじめに」より)”

順番を気にすることなく、興味のあるところから自由に読み進めることのできる構成。ちなみに著者は、読者に対してひとつだけリクエストをしています。それは、各項目ごとに、その周辺の事実に興味を持ってほしいということ。

たとえば「過去の数字はどうだったか」「年齢・地域などの属性別に見た数字はどうなのか」「他国の数字はどうなのか」などに思いを巡らせることを勧めているわけです。いうまでもなく、それを習慣化できれば、一生ものの経済知識が身につくことになるから。

そのような考え方に基づく本書では、どのような解説がなされているのでしょうか? きょうはその一例として、CHAPTER 1「知っていると『やるじゃん』と言われる基本の経済数学16」のなかから「GDP」についての解説を引き出してみることにしましょう。

日本のGDPは何兆円?

新聞やニュースでよく耳にする「GDP」(国民総生産)とは、1年間に生み出された財・サービスなどの付加価値の合計。いいかえれば、「国の体重」のようなものだと著者は表現しています。なお、現在のわが国のGDPは約500兆円程度であり、この点を頭に置いておくことが理解のカギになっていきます。

ところで、日経新聞月曜版には最新のGDPが掲載されているのですが、その数字はちょうど500兆円ではないのだといいます。2種類の数字が出ており、つまりその中間の数字が500兆円だということ。「2種類の数字」とは、「実質」と「名目」といわれるもの。「実質」はその名のとおり実質であり、「名目」とは、インフレ、デフレを考慮したものです。

当然ですが、国によって人口はまったく異なるものです。つまり、単純にGDPの値だけをくらべてみても、それでは意味がないわけです。そうではなく、「1人あたりのGDP」がどのくらいかを比較することによって、その国が豊かか貧しいかがわかるということ。

GDPは、いまから80年以上前に、米国の経済学者であるサイモン・クズネッツが考案したもの。この数字が前年より大きくなれば、経済は成長している=「景気がよい」ということ。増加率が高ければ好況ということになるわけですが、それはいわば比較の問題。つまり、人の体重にたとえてみると、次のようになるのです。

たとえば、いまの体重が60kgだと仮定します。それが今後、毎年5%増加するとしたら、10年で100kg、20年で200kgに増えてしまうことになります。それと同じ考え方で、つまり先進国は5%も成長すると、いずれ遠からず肥満体型になってしまうのです。

一方、中国は少し前まで10%成長を継続していました。ここ数年は低成長になっているものの、それでも6、7%程度。つまり先進国はおおむね1~3%で、新興国は5~7%程度成長するのが巡航速度といえるのだと著者はいいます。

なお、世界経済的な視野で見てみると、GDPは毎年3%以上の成長がないと危険なのだとか。IMF(国際通貨基金)によると現在は3%をやや超えているので、なんとか安心というレベルなのだそうです。

もし経済ショックが起きたとすると、GDPはマイナスに転落してしまうことになります。先進国と新興国の調和がとれた成長があればいいものの、50年後、100年後にどうなるかは懸念材料であるわけです。そして世界のGDPが毎年3%強、成長していけば安泰ですが、必ずしもそうなるという保証はないわけです。(20ページより)

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最終更新:9/25(日) 19:10

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