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スペインの怪。ビジャレアル監督はなぜ「八百長」でクビになったのか

webスポルティーバ 9/25(日) 19:33配信

 スペインでは今、ひとりの監督の“八百長問題”が尾を引いている。
 
 昨シーズン、ビジャレアルを率いていたマルセリーノ・ガルシア監督は、チャンピオンズリーグ出場権(4位でプレーオフ進出)を獲得するなど、高い評価を受けていた。ところが、事件は最終節で起きた。

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 最終節、ビジャレアルは本拠地でスポルティング・ヒホンと戦い、0-2と敗れている。通常ならニュースにもならない。ビジャレアルは4位を確定させており、完全な消化試合だったからだ。

 しかし相手のヒホンは、勝たなければ2部降格という一戦。そして試合内容は、まるでヒホン残留を助けるかのようだった。

「どうにかヒホンには残留してほしい。それは心情の部分だ」

 実は試合前から、マルセリーノ監督は本音を吐露していた。彼はヒホンの下部組織で育ち、現役生活も過ごしている。つまり、ヒホンは守るべき故郷のクラブだった。その上で、マルセリーノが直近の試合から大幅に先発を入れ替えたことが、八百長行為と見なされた。

「いいプレーを見せていたレオ・バティストンに交代を命じるなど念入りなインチキだった。スポーツマンシップに反する、卑劣な行為だ!」

 ヒホンの代わりに降格させられる形になったラージョ・バジェカーノの関係者は激怒。ラウル・マルティン・プレッサ会長に至っては、怒りが収まらない様子で辛辣な表現をしている。

「まるでルフトハンザが起こした事故。狂ったパイロットが、意図的に飛行機を墜落させたようなものだろう」

 ルフトハンザ傘下のジャーマンウイングスの旅客機墜落事故を引用したのはかなり品に欠け、名誉毀損にも当たりそうなものだが、怒りの心情は伝わってくる。降格という事実は財政的危機を意味し、それはクラブで働くスタッフをはじめ、多くの人々の人生を左右してしまうのだ。

 ビジャレアルのフェルナンド・ロイグ会長も事態を重く見たのか、マルセリーノが功労者であるにもかかわらず、今シーズン開幕前にクビを切ってしまった。中心選手のマテオ・ムサッキオとの衝突が解任の理由とも語られているが、シーズン最後に起きた“いざこざ”がその理由であることは明白だろう。

 一連の騒動に対し、マルセリーノも緊急会見を開き、「私は試合を歪曲させるようなことはなにひとつしていない。捜査が入っても協力する。何ら隠すものはない」と猛烈に反論した。

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最終更新:9/25(日) 19:33

webスポルティーバ

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