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「スタンド・バイ・ミー」だけじゃない、ベン・E・キングの名曲7選

ローリングストーン日本版 9/25(日) 15:00配信

R&Bレジェンド、ベン・E・キングの輝かしいキャリアにちりばめられた、忘れられた宝物とも言える名曲を振り返る。

故ベン・E・キングの一般的なイメージといえば、ドリフターズの「ゼア・ゴーズ・マイ・ベイビー」と「ラストダンスは私に」、そして自身のソロヒット曲「スタンド・バイ・ミー」「スパニッシュ・ハーレム」など、1960年ごろの数曲にいきづいているのだが、これらの曲以外にはあまりピンとこない。しかし実は彼は、60年代・70年代にまたがって大成功したヒットメーカーであり、20曲以上のシングルをポップチャートとR&Bチャートに送り込んでいるのだ。今回はそんな彼の、忘れられた宝石を紹介しよう。

公開から30年、『スタンド・バイ・ミー』が色あせない理由

ドリフターズ「アイ・カウント・ザ・ティアーズ」(1961年)
1958年にキングはドリフターズのリード・シンガーの座についた(マネージャーがグループのメンバー全員の総入れ替えを敢行したのだ)。前任のリード・シンガー、クライド・マクファターも大変な人気者だったが、ほんの数年で、キングはニュー・ドリフターズを、以前と変わらない人気グループへと押し上げたのだった。キングがドリフターズとして最後にレコーディングしたのがこのR&Bチャートのトップ10曲、「アイ・カウント・ザ・ティアーズ」である。この曲のサビには聞き覚えがあるかもしれない。なにせメロディは1966年のRokesのイタリア語のヒット、「Piangi Con Me」にパクられているし、これをさらにグラス・ルーツが「今日を生きよう」として有名にしたのだ。

ベン・E・キング名曲7選(2)

「ヤング・ボーイ・ブルース」(1961年)
ソングライティングの大物、ドク・ポーマスとフィル・スペクターが共作した「ヤング・ボーイ・ブルース」は、キングの「ヒア・カムス・ザ・ナイト」シングルのB面に隠されていたが、チャートでは「ヒア・カムス・ザ・ナイト」よりも長くランクインしたし、記憶にも長く留まることとなった。ロバート・プラントによる即興スタジオグループ、ハニードリッパーズが1984年のヒットEP『ヴォリューム・ワン』でこの曲をカバーしている。ここでうんちく。Bメロでのポーマスの歌詞は事実上、1つの長い文章になっている。

「ザ・レコード」(1965年)
かつてキングが所属していたグループ、ドリフターズに「渚のボードウォーク」を書いたアーティ・レスニックとケニー・ヤングが、今度はキングのソロ用にまたしても、ひなびた遊園地の設定の曲を提供した。出だしの歌詞でキングはこう歌っている。「僕はアーケードマシンの前にいる。今から25セント硬貨を入れて、レコードを作るよ。きみをどれだけ愛しているかを伝える時間は、たった2分しかないんだ。でもこのレコードを聴いてもらえれば、僕の言っていることが信じてもらえると思う」。(2分間、声を録音してレコードを作れるというアーケードマシンは当時実際に存在し、「Voice-O-Graph」と呼ばれていたらしい。こちらに写真がある)。もちろん、アーケードマシン・ブースの恋人たちに、この曲のようなフルオーケストラの演奏などつくはずもないのだが、それでもキングの切実な歌声を聞いていると、彼の言っていることを信じることができるだろう。

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最終更新:9/25(日) 15:00

ローリングストーン日本版

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