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事故死したホセ・フェルナンデス投手の生涯をたどる――アメリカ亡命、刑務所生活、2年でメジャーリーグに…

週刊SPA! 9/26(月) 16:20配信

 9月25日に、マイアミ・マーリンズ所属のホセ・フェルナンデス投手(24)がボートの転落事故により急死したと、球団が公式声明を発表した。イチロー選手(42)の同僚でもある彼は、一体どのような選手だったのだろうか。

 まず、1992年生まれで24歳のホセ・フェルナンデス投手と同世代の日本人プロ野球選手にはどういった顔ぶれがいるのか見てみたい。日本プロ野球史上初の“2年連続トリプルスリー”の偉業を目前に控える東京ヤクルトスワローズの山田哲人選手を筆頭に、25年ぶり広島東洋カープ優勝の守護神として活躍した中﨑翔太投手、そしてこちらも横浜DeNAベイスターズにとって初のCS進出の立役者となった山﨑康晃投手らが1992年生まれの同世代として日本の第一線で活躍している。

 キューバ出身のフェルナンデスは、若いころよりメジャーリーグでの活躍を夢見ていた選手だった。当時15歳だった彼は3度アメリカへの亡命に挑戦し、刑務所での服役生活も経験。2008年に家族と亡命した際は、母親が海に転落してしまう事故に見舞われ、自らの手で救出活動を行う勇敢な少年だった。

 亡命に成功し、2011年にはマイアミ・マーリンズよりドラフト指名を受けたフェルナンデス。160キロ近いストレートと切れ味抜群のスライダーが武器の彼は、わずか2年でメジャーリーグに昇格する。20歳にしてその年の新人王を獲得、サイ・ヤング賞投票でも3位に位置付けるなど、圧巻の活躍を見せていた。

 その一方、2014、15年はケガの影響により満足のいくシーズンを過ごせずにいた。肘の靭帯手術などを経て、今年は非常にパワフルな投球が復活。チーム最多の16勝をマークするなど、若きエースとして誰もがその存在を認めていた。

 フェルナンデスは特にホーム球場の登板で、支配的な投球を見せることで有名だった。彼のホームでの通算防御率は1.49だったが、ESPNによるとこの数値は過去100年以上の歴史上、1位の記録とのこと(最小40先発以上の投手から数えて)。

 つい先日には、彼自身のInstagramにて、彼のガールフレンドが妊娠していることを報告しており、父親としても新しい人生がスタートしていただけに、とても痛ましい事故となってしまった。そして、フェルナンデスは42歳のイチローについて「俺にとっては神。練習への取り組み方は尊敬するし、このチームにもたらしてくれたものは素晴らしい」と最大限の敬意を示していた。愛すべき同僚の早すぎる死は、イチローにとっても悲しい知らせとなった。

取材・文/石橋和也(Far East Division) photo by Arturo Pardavila III via flickr

日刊SPA!

最終更新:9/26(月) 16:20

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