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128年前は同人誌、ナショジオ創刊号の内容は?

ナショナル ジオグラフィック日本版 9/27(火) 7:20配信

黄色い枠も写真もなかった『ナショナル ジオグラフィック』、全6本を紹介

 128年前の9月22日、ナショナル ジオグラフィック協会は会員誌の第1号を発行した。「地理知識の向上と普及」をめざすために協会が設立されてからわずか8カ月後のことだった。

ナショジオ傑作写真コレクション

 第1巻1号は米コネティカット州ニューヘイブンで印刷され、表示価格は50セント。見た目は相当に堅苦しい。栗色の表紙には目を引く黄色い枠がないし(黄色い枠が初めて現れるのは1910年)、98ページ中、写真は1枚もない。

 創刊号に掲載された6本の記事はもともと、1888年2月から5月にかけて協会が2週間に1度開いていた会合で発表された論文だった。会場は初めニューヨークのコロンビア大学で、後にワシントンD.C.のコスモス・クラブに移った。

 できたての会員制刊行物にありがちなように、内容の大半はいわば「仲間うち」で書かれ、協会の設立メンバー33人のうち5人と、当時または後の会長3人が第1巻第1号に執筆している。執筆陣は学術的な調子をしっかりと保ちつつ、それでもなお科学と探検への情熱を伝えていた。この熱意は、128年経った現在も変わらず大切にされている。

 ナショナル ジオグラフィック第1巻第1号には何が書かれていたのか。主な記事を紹介しよう。

●3ページ:「巻頭言」(ガーディナー・グリーン・ハバード)

 巻頭言のまさしく1行目で、自分が「科学界の人間ではない」ことをナショナル ジオグラフィック協会の初代会長ガーディナー・グリーン・ハバードは告白している。そして、こう続ける。「教育を受けた者なら誰でも感じているはずの一般的な関心を地理に対して持っているにすぎません」

●11ページ:「地質調査における地理学的方法」(W.M.デービス)

 アメリカ地理学の父とされる会員、ウィリアム・モーリス・デービスが、地形が侵食により「幼年期」から「老年期」へと変化していく「地形輪廻」に関する有力な学説を紹介している。デービスの詳しい説明はナショナル ジオグラフィック初の特集記事だった。

 デービスはまた、一般市民の間に地理学の知識が乏しいことを行数を割いて嘆いている。「この点における教育の誤りのため、精神的な楽しみの機会が失われることを考えると、とても悲しくなる」

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最終更新:9/27(火) 7:20

ナショナル ジオグラフィック日本版

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