ここから本文です

一気に10年が経過、“有働砲”3連発で有名武将が相次ぎ退場! さらば、昌幸史上最も格好良かった草刈・昌幸!!『真田丸』第38話「昌幸」レビュー

おたぽる 9/27(火) 11:00配信

 前話の次号予告で知っていたとはいえ、父上こと真田昌幸(草刈正雄)が、ついにとうとういよいよ最期の時を迎えてしまった……。ほか、強烈に印象に残る名武将もこの世を去るという、激動の1話となった大河ドラマ『真田丸』第38話「昌幸」を今週もレビュー! 

 紀州九度山村に幽閉(軟禁)となった昌幸と信繁たち一行。昌幸は信之(大泉洋)を通じ何度も赦免を願い出るも、家康(内野聖陽)はそれを無視して着々と天下取りを進めていくが、立派に成長した豊臣秀頼(中川大志)の姿に衝撃を受ける。一方、一つ屋根の下で共に暮らすことになったきり(長澤まさみ)と春(松岡茉優)。信繁ときりの信濃での思い出話を聞き、春は思い悩む。やがて月日が経ち、死期を悟った昌幸は、ある夜信繁に、徳川と豊臣が将来激突した場合の策を授けるのだった――というストーリーが展開された。

 視聴率は前回より、やや下げの15.7%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)。パパ幸のラスト回なのに何でだよ! と一瞬思ったのだが、裏の『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)では、イモトアヤコの「世界の果てまでイッテQ!登山部アイガー登頂プロジェクト2時間スペシャル」が放送され、視聴率17.5%を獲得したのが効いたようだ。アイガーはすごかったからね、仕方ない。なお、イモトは舞台で草刈正雄と共演歴があり、アイガーの写真と写真の合間を縫って、「草刈さぁぁぁん!本当に本当にお疲れ様でした!」と自身のTwitter(@imotodesse)でメッセージを送っている。ちょっといい話だ。

 さて、この1話で約10年もの時間が経過している。信繁と春の間に子どもがでてているし、信幸はすっかり信“之”になっているし、ヒゲは伸ばすし月代も剃っているし、秀頼は大きくなっているし、以前から登場しているキャラクターたちも白髪が増えたり、衣装が地味になったりと時間の経過を感じさせる細やかな演出が施されていたのだが、時代が一気に飛んだだけに、加藤清正(新井浩文)、本多平八郎(藤岡弘、)という、強烈な存在感を発揮していた2人も最期を迎えてしまった。

 本多平八郎は享年63、おそらく孫や子に囲まれながら死を迎えたのだろうし、何より前話で見せ場があった。一方で清正の死は悲しい。石田三成(山本耕史)に秀頼のことを託され、家康と秀頼との対面シーンではすごく格好よく、頼もしかったのに二代目服部半蔵(浜谷健司)にサクッと毒を盛られ、有働由美子アナのナレーションであっさりと死んでしまうとは……。今話2話回の“有働砲”発動に、「有働砲2発目は清正毒殺ナレ死(´・ω・`)」「今日、有働砲がすごいんだけど!」と、ネット上のファンも動揺が隠せない様子であった。

 時間の経過、有名武将たちの死を描きつつも、ちょいちょい挿入された細かいエピソードが秀逸だったことも、見逃せない。相変わらず怖い春、ウザイがそれが大分可愛く見えてきたきり、大名になったのに相変わらず板挟みで辛そうな信之。

 その信之が“幸”の字を捨てさせられたことから、信繁に“幸”を継がせようと、危うく真田幸村が誕生しそうになったりと小ネタも効いていたが、特に面白かったのが実は佐助(藤井隆)がきりを意識していたことなどは、驚きのエピソードであった。言われてみれば関ヶ原のとき、燃える細川邸へきりを助けに来たのも佐助であった。三角関係……にまでは発展しそうにはないが、ちょっと今後、注目してみたいポイントだ。

 ただ、注目点は多数あれど、やはり最大の注目点は昌幸の死だろう。ネット上やSNSでは“昌幸ロス”を訴える声が多く、記事になったりもするが、個人的には来週から昌幸が死んでもう『真田丸』に登場してこない、ということがまだピンときていない。それほど、『真田丸』での昌幸の存在感は大きかった。

 ズルく嘘ばっかりつき、勘に頼って動き、悪どいが憎めず、そして格好良く家族思い。あちこち味方につく先を変える真田家が、せこい風見鶏には決して見えず、一家のために必死であの手この手を駆使する一家にちゃんと見えたのも、ひょうひょうとしていて、暗さを感じさせない昌幸=草刈正雄の演技力の賜物であったと思う。昌幸ロスが本格化するのは、彼の不在が効いてくる次回以降になるのではないだろうか。故・武田信玄(林邦史朗)の幻を見たと思しき昌幸の最期も、自分が認めた主人にはすごく忠実であったという証であり、戦場でもう一度活躍したかった、信州・上田に帰りたかったという思いからきたものだろうし。

 公式サイトでは38話放送を記念して、特製ポスター、草刈正雄へのインタビュー、そして昌幸の印象的なシーンの画像をまとめた回顧録を作成するなど、総力特集中。今年になってから始めたという草刈正雄のブログ「草刈正雄オフィシャルブログ」でも、昌幸に触れたエントリーがいくつか投稿されているので、早くも昌幸ロスであるという方はぜひチェックしてみてほしい。それにしても格好良かったし、適役であった草刈・昌幸。『信長の野望』シリーズの真田昌幸の顔グラ、次回作からは草刈・昌幸Ver.でいいんじゃないでしょうか。
(文・馬場ゆうすけ)

最終更新:9/27(火) 11:00

おたぽる

Yahoo!ニュースからのお知らせ