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サンフレッチェとレッズの「質」が逆転。今の浦和は王者の資格あり

webスポルティーバ 9/27(火) 11:40配信

 浦和レッズが昨季王者のサンフレッチェ広島を3-0で下し、2ndステージ優勝にまた一歩前進した。この勝利で年間勝ち点3位以内を確定させ、2年連続でJリーグチャンピオンシップへの出場も決めている。

【写真】1stステージでは、終盤に失速し優勝を逃した浦和レッズ

 1stステージでも優勝に迫りながら、突如の失速で栄冠を逃した浦和だが、今度こそ歓喜を生み出すことができるのか――。広島側の視点でこのライバル対決を振り返り、浦和の優勝の可能性に迫ってみたい。

 まず、前提として押さえておきたいのは、浦和と広島は同じ「3-4-2-1」の布陣を採用していること。攻撃時には、ボランチのひとりが最終ラインに降りていき、両ウイングバックが最前線にまで上がっていくため「4-1-5」。ひるがえって守備時には、両ウイングバックが最終ラインの位置にまで下がり、ふたりのシャドーストライカーが中盤のサイドをケアするため「5-4-1」となる。攻守において形が変わる可変システムを操るのも、両者の共通項だ。

 同じ型にはまる両者の戦いは、いわば「ミラーゲーム」となり、局面、局面でのマッチアップが生まれやすくなる。つまり、個の戦いこそが、結果を左右する大きな要素となるのだ。

 その状況にあえて真っ向勝負で挑んでいったのが、広島だった。MF武藤雄樹とMF高木俊幸の浦和の2シャドーに対し、DF塩谷司とDF水本裕貴の両ストッパーがマンマークで対応。くさびに対して厳しく行くだけではなく、浦和の2シャドーが下がってボールを受けようとすれば、最終ラインのポジションを明け渡してでも相手についていって隙を与えない。当然その分、最終ラインが手薄となるが、攻撃のカギを握る2シャドーに仕事をさせないことを最優先事項とする浦和対策を徹底した。

 その狙いを、水本は説明する。

「局面、局面で1対1の状況に持ち込むこと。いつもと違うやり方だから、多少なりとも違和感はありましたけど、浦和も困っていたとは思う。ボールを回されたのも後ろだけだったし、前ではやらせなかった。縦に入ったところは厳しく行けたので、相手もやりづらそうにしていた感じはあった」

 キャプテンを務めるMF青山敏弘は、これまでの浦和との戦いを踏まえたうえでの戦略であったことを明かした。

「浦和は前線の流動性があるから、引いて守っていてもやられてしまうイメージがある。シャドーを徹底的にマークしつつ、前から奪いに行く意識でやっていました」

 立ち上がりこそ水本の言う「違和感」から、ボールを取りに行った際の背後のスペースを突かれて危ないシーンを招いたが、時間を重ねるごとにその「違和感」は取り除かれ、安定感が備わっていった。そして、奪ったボールを素早く前につけて、カウンターから好機を生み出す――。これが、この日の広島の狙いだった。

 もうひとつ広島は、「相手のウイングバックの裏」をターゲットとしていた。この日の浦和は両ウイングバックのみならず、両ストッパーも高い位置に顔を出す、かなりリスキーな戦略を繰り出していた。実質的には攻撃時は「4-1-5」ではなく、「2-3-5」といったような形となり(GKの西川周作もビルドアップにかかわっていたため、「3-3-5」と言えなくもなかったが)、リスクを負ってミラーゲームを崩しにかかり、サイドのイニシアチブを握ろうとしていた。

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最終更新:9/27(火) 11:42

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