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浅生鴨×吉田尚記・スペシャルトーク なぜ〈中の人〉は小説を書きはじめたのか

Book Bang 9/27(火) 8:00配信

浅生 こんばんは。浅生鴨です。ペンネームの由来は「あ、そうかも」。僕の口癖のダジャレです。

吉田 二葉亭四迷がくたばってしまえ、みたいなやつ? ていうか鴨さん、何でパワーポイント用意してるんですか!?

浅生 広告業界にいた時のクセで、何か話せと言われるとつい「現状の把握」とか「市場の動向」とか、プレゼンするみたいにスライドを作ってしまい……。

吉田 それ小説家がトークイベントでやることじゃないでしょ! で、本日のお題は「なぜ中の人は小説を書きはじめたのか」。確かにツイッター関係のビジネス書ならわかるけど、どうして小説を?

浅生 答はこれ(パワポをクリック)。

――「発注されたから」

――「以上です」

――「あとは吉田さんにお任せします」

吉田 おいおい、待ってよ! まだ始まって一分も経ってないじゃーん(笑)。

浅生 これで僕のお役目は終わりです。

吉田 そんなこと言って、まだ続きがあるんでしょ?(横からクリック)

――「流転の職歴 流通、ゲーム、イベント、レコード、IT、音響照明、映像制作、デザイン、CM、放送」

吉田 うわっ。NHKに入る前にも、ホントに色んな仕事していたんですね。

浅生 最初の流通というのは、要するに実家の近所のスーパーのバイトで野菜や冷蔵品の陳列をしてたんですが、その頃から「サスケ」みたいなマイナー商品を勝手にプッシュしたりしてましたね。

吉田 懐かしい~。子どもの頃、そんな清涼飲料ありましたよね!

浅生 そのあと某大手ゲーム会社に入るんです。サウンドデザイナー募集の求人が出てたから、僕は音楽もやってたので自作の曲を持って面接に行ったんですよ。この場で聞いて下さいってお願いしたら、プログラミングとかできる? って聞かれて。当然できやしないんですけど「はい」って答えたら即採用決定。帰りに『プログラム入門』みたいな本を買って、土日に必死で勉強ですよ。

吉田 いやいやいや……、普通そんなので間に合わないでしょ。

浅生 でもまあ、一応、それで、ゲームの仕事を始めました。声優の女の子が「うん」「うーん」「うんっ」みたいな感じで声色を変えた大量の音声データを、ひたすら編集するのが仕事。でも僕は下っ端だから一体何をやっているのか全然わからない。完成してびっくり、恋愛シミュレーションゲームだったんですね。

吉田 ときめいたり、メモリったりする大ヒット企画ですね。それでウハウハ?

浅生 いや、じきに辞めて。でもこのゲーム会社には都合三回就職しましてね。

吉田 なんですか? その宇多田ヒカルの両親みたいな関係は!

浅生 二回目は音響監督のようなことをやっていたのですが、そのあと音楽ゲームが大流行するんですよ。

吉田 ありましたね~。ビートでマニアだったりダンスでダンスで。

浅生 それに関わるうちにポスターや広告をつくったり、プロモーションビデオも作るようになりまして。

吉田 なるほど、それでNHKへ?

浅生 いやその前にもいくつか転職したあと、しばらく仕事のない時期がありまして。というのもバイクに乗ってトラックに衝突する大事故に遭ったんですよ。内臓もたくさん破裂して脚も切断され、一生車椅子の生活だろうと言われました。

吉田 えっ、ええーっ?

浅生 そこから手術でなんとか回復して、リハビリして、なんとか歩けるようになり、NHKのディレクター職に採用されたんですよ。最初に配属されたのが「週刊こどもニュース」。

吉田 池上彰さんがお父さん役でキャスターを務めていた頃ですよね。

浅生 その番組のプロデューサーがスパルタなお方で、入局したての僕に「じゃあさっそく、今週末の番組作ってみて」と。その日の帰りに『テレビ制作入門』みたいな本を買って猛勉強……。

吉田 どこ行っても、やってること同じじゃないですかー(笑)。

浅生 本読んでもサッパリわからないから、先輩が書きかけの台本を深夜にこっそり盗み見して書き写すんですよ。他人の考え方を追体験して、番組づくりの流れとノウハウを体で覚えていくんです。

吉田 なるほど写経かぁ。コンピューターのプログラマーも、コマンドを全部タイプして体で覚えるって言いますものね。

浅生 それで番組を作るようになったのですが、ある時期から広報に異動して、番組宣伝やポスター制作を始めたのです。地デジのPRミニドラマとか、老人漂流社会とか、いじめ防止キャンペーンとか。僕に来る仕事はその系統ばっかりで、あんまりドラマや大型番組はなかったですね。「あまちゃん」もやりたかった……。

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最終更新:9/27(火) 8:00

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