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“北朝鮮が核ミサイルを発射” その時、防衛省の対策は

デイリー新潮 9/27(火) 11:01配信

 9月9日に5度目となる核実験を実施した北朝鮮は、「核弾頭の小型化に成功した」と宣言した。さらに、これに先立つ5日にはミサイルの発射実験も強行。発射されたミサイルの種類は精度の高い「ノドン」であったと、元自衛官で北朝鮮情報を担当していた軍事ジャーナリストの宮田敦司氏は見る。日本にとって脅威となるこの状況に、防衛の術はあるのだろうか。

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 日本のミサイル防衛は、海上自衛隊のイージス艦から発射するSM3と、航空自衛隊のペトリオットから発射するPAC3の二段構えになっている。これらはどの程度有効なのか。

「北が保有するミサイルは、ノドンだけでも約200発ある。これを射出するための移動式発射台は少なく見積もっても20基はあるでしょう。やろうと思えば、北朝鮮は20発のノドンミサイルを一斉に発射することができるのです」(宮田氏)

 防衛省幹部も言う。

「北が本気で日本を攻撃しようと思えば、ミサイルを1発だけ撃って終わりということは考えにくい。こちらが対処しきれないほどのミサイルを撃ち込んでくるはずです。これを『飽和攻撃』と呼んでいます。元々、冷戦期のソ連海軍が防空能力で勝る米空母機動部隊に対する攻撃戦術として採用していた。敵の迎撃能力が高いなら、それを飽和させるほど大量のミサイルを一気に撃ち込めばいいというシンプルな発想です」

■見分ける術はありません

 SM3迎撃ミサイルを装備したイージス艦は日本に4隻しかなく、

「その全てが迎撃可能な場所にいるとは限りません。1隻が対処できるのはミサイル1発。仮に1度に20発飛んできたら、全てを迎撃することはできないでしょう。20発中1発でも核弾頭が入っていれば、どれが核でどれが通常弾頭かなんて見分ける術はありません」(同)

 SM3で撃ち落とせなかったミサイルは、PAC3で迎撃することになる。

「PAC3は全国の高射隊に配備されていて、有事になると防衛すべき拠点に移動する。最近もミサイルの『破壊措置命令』が下される度に、市谷の防衛省に展開。発射に備えています。しかし、その射程距離は長くなく、半径20キロほどしかカバーできません。市谷に展開したPAC3は、霞が関や永田町は守れるかもしれませんが、同じ東京でも立川や八王子に向かうミサイルには対処できないのです。結局は重要施設など特定の拠点を防衛するための兵器でしかありません」(同)

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最終更新:9/27(火) 11:01

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