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非上場でも評価額1000億円超のメルカリ、「全社員にストックオプション」なぜ?

NIKKEI STYLE 9/28(水) 7:00配信

 米国では未上場ながら評価額が10億ドル(約1000億円)を超えるベンチャー企業を「ユニコーン(一角獣)」と呼ぶ。米調査会社CBインサイツのウェブサイトで、日本から唯一名前を連ねているのがスマートフォン(スマホ)向けフリーマーケット(フリマ)アプリを手がけるメルカリ(東京・港)だ。海外進出に苦労する日本のベンチャーのなかで、メルカリが一歩先を進んでいるのはなぜなのか。マネジメントの視点から、山田進太郎社長に聞いた。

■『カルト』のようであれ

 ――メルカリの人事制度や、評価制度はどうされているのですか。
 「組織は特別なある目的があって、そのためにみんな集まっています。世界的ベストセラー『ビジョナリー・カンパニー』のなかで著者のジム・コリンズ氏は優れた企業は『カルト集団』のようでなければならない、と話しています。組織が何かをするときに、特別な何か、ビジョンや理念が重要だということです。メルカリでは、ビジョンを達成するための『3つのバリュー』を設定しています。採用のときも、四半期ごとに社員を評価するときも基準にする概念です」
 「1つは、『Go Bold(大胆にやろう)』。まだ道半ばですが、ある程度私たちがベンチャーとしてここまでこられたのは、今まで人がやったことがないことを実行したからです。先日、テレビコマーシャルをやったのですが、(モバイルの世界では)ゲームはよくてもフリマアプリでは効果がない、といわれていました。当然かなり研究したので無謀ではないけど大胆な戦略だったと思います。2つ目が、『All for One(全ては成功のために)』。自分の所属する部門に対して、自分がどういうことを貢献したか、ということです。組織でやっているのだから、チームで成果を出せているかをしつこく問います。3つ目が『Be professional(プロフェッショナルであれ)』。エンジニアでも、法務でも人事でも、採用でも、プロフェッショナルが集まって大きな仕事をしているので、自分のもつ専門性をどれだけ改善できるか、能力が向上できるかを見ています。この四半期に何ができるようになったのか、プロフェッショナルとしてどう成長したか。この3つを四半期ごとに評価し、報酬につながっています」
 ――メルカリでは、ほぼ全ての社員にストックオプション(株式購入権)を与えているとも聞きました。どういった意図からでしょうか。
 「私自身が、何もないときに何億円も投資してもらったり、育ててもらったりしてきました。その経験があるので、自分も創業者利益がどうこう、というよりは、会社として得た利益をみんなで分かち合いたいと思ったからです」
 「それに、ストックオプションって事業に価値が生まれなければ何の意味もない。みんなで頑張って、我々の事業に価値がつけよう、という意図もあります。そのことで社員が、投資したいとか、別の会社を起業したい、と思うようになれば、シリコンバレーのような起業のエコシステムが成長してくるのではないでしょうか」

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最終更新:9/28(水) 7:00

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