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社員の産休・育休取得で会社に負担が発生するという勘違い。(榊 裕葵 社会保険労務士)

シェアーズカフェ・オンライン 9/28(水) 7:22配信

最近、当事務所において女性社員の妊娠・出産に関する対応についての問い合わせが立て続けに数件あった。

■産休・育休中の女性社員の雇用コストの実際
経営者の方からしばしば相談を受けるのは、「育児休業を取得させたいのはやままやまだが、大企業ならともかく、うちのような小さな会社ではコストが・・・」という話である。

確かに、経営者の方の気持ちは理解できる。

しかしながら、妊娠した女性の雇用継続にはコストがかかるというのは大きな誤解であり、雇用を継続して産休・育休を取得させることのほうが会社にとってプラスになるのだということを本稿では説明したい。

また、本稿が、妊娠した女性の雇用の維持につながれば幸いである。

■産休・育休中の女性社員の給料は不支給でOK
第1に、給料についてである。

労働基準法において、妊娠した女性は、産前6週間、産後8週間の産前産後休暇を取得することができることになっている。そして、育児介護休業法では、それに引き続き、原則として子が1歳に達するまでに間、育児休業を認めている。

経営者にしてみれば、出産はお祝いすべきことであれど、長期間勤務から離れる社員に対し、賃金を支払うことは難しいと考えるのが自然であろう。

この点、休暇を取得させなければならないことと、賃金を支払うことは別問題である。休暇を取得させ、なおかつ賃金も支払わなければならないのは年次有給休暇のみであり、それ以外の休暇については、無給で差し支えないのである。

産前産後休暇および、育児休業期間においても、会社は1円も賃金を支払う必要はないので、経営者の方は安心して頂きたい。

会社が賃金を支払わないかわり、産前産後休暇や育児休業の期間の本人の所得補償としては、産前産後休業の期間については健康保険から本来の賃金の約3分の2が「出産手当金」として支払われ、同様に、育児休業の期間については雇用保険から、本来の賃金の約3分の2から約2分の1が「育児休業給付金」として支払われることになっているのだ。

すなわち、産前産後および育児休業期間中の女性社員の賃金は、国が肩代わりしてくれるということである。

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最終更新:9/28(水) 7:22

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