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6400通りを調べてわかった 資産分散のメリット

NIKKEI STYLE 9/29(木) 7:00配信

 資産運用の世界には「すべての卵を一つのカゴに盛るな」という格言がある。一つの金融資産に集中投資するのではなく、複数の金融資産に分散投資する「資産分散(アセットアロケーション)が大切」という意味だ。では、資産分散すると具体的にどんなメリットがあるのだろうか。
 実際に購入可能なインデックス型の投資信託を使って、資産配分の違いで価格変動リスクとリターンがどう変化するのかを検証してみた。すると、得られるリターンが同程度でも、一つの投信に投資するより、複数の投信に分散投資した方がリスクをより小さくできることがわかった。

■8つの資産分散で検証

 投資信託は単独でも多くの銘柄を組み入れるので、1本の投信自体が分散投資しているのが大きな特徴だが、ここでの「資産分散」とは、値動きの傾向の異なる投信を複数組み合わせることを指す。
 投資対象は株式、債券、不動産投資信託(REIT)の3種類とし、主な投資先の地域別に分けて(1)国内株(2)先進国株(3)新興国株(4)国内債券(5)先進国債券(6)新興国債券(7)国内REIT(8)海外REIT――の8つの資産とした。
 他にも、ヘッジ付き海外債券やコモディティー(商品)など特徴的な資産はあるが、今回は世界の金融資産の多くをカバーするこの8資産で資産分散の効果を検証することにした。
 8資産を代表する投信として、インデックス型投信の中から、5年間分配金を出していないなどの条件を満たしたうえで、各資産ごとに過去5年間のリターンが最大となったファンドを選出した(表A)。

 いずれもネット証券や銀行のネット専用取引を通じ、販売手数料なしで購入可能な投信だ。国内株投信は日経平均連動型となったが、これは東証株価指数(TOPIX)連動型よりも5年リターンが大きかったためだ。
 ここで重要となるのは、8つの投信(8資産)の組み合わせ方と配分比率だ。配分合計が100%になる8投信の組み合わせは無数にあるが、今回は実践的な組み合わせを検証するため、各投信の配分比率は12.5%(=100÷8)を基にして決めた。
 8投信の組み合わせパターンの配分比率をみると、8資産を12.5%ずつ均等配分するパターンや、一部の資産をゼロにするパターンなど、組み合わせの数は6400通りあまりに上った。
 この組み合わせパターンすべてについて、5年前にそれぞれ所定の配分比率で投資してそのまま放置した場合の5年後のリターンと、その間の価格変動リスク(値動きの上下への振れ幅)をしらみつぶしに計測した。
 そして、約6400通りの資産配分のうち、同程度のリスクの中でリターンが最高か最低となった組み合わせに絞り込んで抽出。それに加え、各8資産に単独投資した約40通りについて、価格変動リスクを横軸に、リターンを縦軸にとってプロットした(グラフB)。

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最終更新:9/29(木) 7:00

NIKKEI STYLE

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