ここから本文です

「シャブ&飛鳥」の舞台裏も! 元文春記者の激しすぎる日常

週刊文春 9/29(木) 12:01配信

 スクープはどのように生まれるのか。約20年間にわたり週刊文春で記者生活を送り、2014年よりフリージャーナリストとして活動する中村竜太郎氏が、「スクープ!  週刊文春エース記者の取材メモ」(小社刊)を上梓した。

 中村氏は1964年生まれ。大学卒業後、会社員を経て、95年より週刊文春に勤務。歴代7人の編集長のもと、数々のスクープをものにした。「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」では過去最多となる3度の大賞を受賞。第46回大宅壮一ノンフィクション賞の候補にも選ばれている。

 本書は週刊誌記者がどんな日常を送っているかを明かした生々しい記録である。日々の情報収集から夜討ち朝駆けの直撃取材、昼夜を問わない張り込み、徹夜の執筆、さらに取材にまつわるトラブル処理や裁判対策まで、日頃、読者が触れることのない、現実の記者生活が書かれている。

 文春の特派記者になって間もない95年3月20日、地下鉄サリン事件が発生。中村氏は被害者が多数収容された病院を取材した。以降、ニューヨーク同時多発テロやNHK紅白プロデューサー巨額横領事件、ルーシー・ブラックマンさん殺害事件など、政治から芸能まで幅広いニュースを取材している。

 特筆すべきは同氏が13年に担当した「シャブ&飛鳥」スクープの舞台裏だろう。大物人気デュオ「チャゲ&飛鳥」のASKAこと宮崎重明氏の覚せい剤取締法違反での逮捕が日本全国を震撼させたことは記憶に新しいが、その約9カ月前、中村氏は週刊文春13年8月8日号で、ASKAの覚せい剤使用と暴力団との蜜月ぶりを暴き出した。本書では当時、情報がもたらされてから、数カ月に及んだ極秘取材の内幕を明かしている。ASKAは取材に対し、覚せい剤使用を否認。使用していたのは馬の興奮剤「アンナカ」だと説明していたが、真実は14年5月、衝撃の逮捕劇で証明された。

 当時、マスコミが必死で追いかけ、誰一人として辿り着けなかったASKAの「覚せい剤吸引ビデオ」の内容は衝撃的だ。マンションの一室で暴力団関係者に勧められるまま、ガラスパイプで覚せい剤を吸引し、恍惚の表情を浮かべるASKA。その姿をまるで映像に映し出すかのようにリアルに描いている。


<週刊文春2016年10月6日号『THIS WEEK 社会』より>

「週刊文春」編集部

最終更新:9/29(木) 12:06

週刊文春

記事提供社からのご案内(外部サイト)