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豊洲新市場、移転か中止か? どうしてこうなった!? 素朴な疑問を読み解く

週刊女性PRIME 9/29(木) 6:00配信

 築地から引っ越す先の豊洲新市場が大騒ぎ。土壌汚染対策として、きれいな土と入れ替えたはずなのに、建物の地下には謎の空間が広がっていた。素朴な疑問をQ&A方式で読み解く。

謎の地下の空間が見つかったキッカケは? 

「この夏、豊洲新市場の床が、荷物運搬用の小型特殊車『ターレ』の重さに耐えられないんじゃないかという話が持ち上がりました。事実を確認するため都側に説明を求めたところ、担当者は建物の断面図を持ってきたんです。それが地下空間騒動の始まり。耐荷重問題がキッカケでした」

 と明かすのは、共産党都議団の大山とも子幹事長。

 入手した断面図を建築専門家に見せたところ、「これ、地下が空洞だよ」と指摘され、「えーっ! 盛り土しているはずなのに」と仰天したという。

 8月25日のことだった。

 耐荷重問題はひとまず横に置き、都側に地下空間の有無を確認すると、「空洞があります」とあっさり存在を認めたという。小池百合子都知事が移転延期を正式表明したのはその6日後だった。

 共産党都議団は9月7日に現地を視察。水産仲卸売場棟の地下空間をドアからのぞくと、約1センチの水がたまっているのがわかった。同14日には“ミッション”を胸に秘めて青果棟の地下を視察した。謎の地下空間をめぐる報道はヒートアップしていった。

「水を採取しようと決めていました。'07―'08年に豊洲予定地の土壌汚染が大問題になったとき、現地で水を採取しようとして、都職員から“ぜーったいダメです。水は都の所有物なので持ち出さないでください”と突っぱねられたことがあった。しかし今回は、世論や報道があったので阻止されなかった。都職員は小さな声で“水は私たちも調査していますから”とか言っていましたけれど」(大山幹事長)

 ちなみにターレは最大積載時には約2トンに及ぶとされ、耐荷重が1平方メートル当たり700キロという豊洲の床が抜け落ちる懸念が報じられている。

「石原慎太郎氏が1999年に都知事に初当選した約5か月後のこと。築地市場を視察して“古い、狭い、危ない”と渋い表情で感想を述べ、移転にカジを切った。就任以前に築地での再整備が中断されていた経緯があり、営業を続けながら再整備するのが難しい以上、移転やむなしという空気が醸成されていった。つまり、市場で働く人たちの立場からみれば、引っ越したいわけではなく、引っ越すしかないよな~と諦めたという言い方が近いだろう」

 と都政に詳しい全国紙社会部記者は振り返る。

 老朽化が進む築地市場について、現地での再整備計画が策定されたのは1988年だった。当時の知事は3選を果たした鈴木俊一氏(故人)。さらに青島幸男氏(故人)は工事をめぐってさまざまな問題が噴出中の'95年に就任し、翌'96年に再整備計画の見直しを決めた。どうして再整備できなかったのか。

「築地市場は23ヘクタールの敷地内に空きスペースがなく、ほかに4ヘクタール程度の作業スペースを確保しなければならない。しかし、都心の一等地だから隣接する空き地はない。首都直下型地震が心配される中、限られたスペースをやりくりしてちょこちょこ工事していった場合、工事期間は最低20年以上かかるという。その間、常に動線は変わるし、仮店舗で営業しているところがある。使い勝手が悪すぎる」(前出の記者)

 石原氏が「危ない」と言ってから17年。後継の猪瀬直樹氏、舛添要一氏がトップになっても豊洲移転の方向性は変わらなかった。

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最終更新:9/29(木) 6:00

週刊女性PRIME

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