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検索ワードに陶酔する安倍政治 --- 中村 仁

アゴラ 9/29(木) 16:26配信

政治部にIT記者を配属せよ

安倍首相の支持率の高さを支えている秘密の一つは、ネット戦略にあるようですね。臨時国会の冒頭における所信表明演説を聞くと、ネット検索でヒットしたり、話題になりそうなスローガン、言い回しが続出しています。とにかく受けはよさそうで、勇ましい誓いが次々に登場しました。政策の事後検証なんかどうでもいいというスタイルですね。

政治部記者が演説をあれこれ分析、解説しています。新聞をもっと読まれるようにするには、政治部にITに通じた専門記者を配属することです。首相側がIT戦略を駆使していると思われる世論戦術を展開しているのに、IT的思考、発想に不慣れな政治記者ばかりの組織では、ありきたりの迎合的記事しか書けません。

各紙ともネット部門を作ったのに、政治部にIT記者を配属し、活用する着想がない。IT記者に政治現象、政策解剖、政治家の行動を解剖させるのです。新しい発想、新しい角度で政治記事を書くのです。

IT武装をして政治報道にかかれ

安倍首相の演説は恐らく、筆の立つスピーチライター、キャッチ作りがうまい広告会社のコピーライター、集積されたネットデータを活用・分析するIT専門家らの集団が草稿を作り、安倍首相が手を入れているのでしょう。国会演説に限らず、各分野の政策、計画を決める時も同様でしょう。歴代の首相の中では、IT戦略を最も駆使しているに違いありません。取材する側もIT武装をしてかからないと、利用されるだけです。

演説の冒頭の「はじめに」は、「世界一への執念」という一言です。これは明らかに首相の意向、指示でしょう。4年後まで自分は首相を続けたいのだという意思表示であることに間違いありません。では、どんな世界一かというと、「4年後の東京オリンピック・パラリンピックは、世界一の大会にする」というのです。

日本がとる金メダル、メダルの総数ですかね。世界一は米国あたりに決まっています。パラリンピックはどうでしょう。今回、中国がメダル総数では220、金94個とり、ダントツの一位でした。日本は金ゼロ、総数もはるか下位でした。障害者スポーツの施設、指導員の体制がお粗末で、まともにその充実を考えてこなかった結果です。大会の華やかさを「世界一」というのでしょうか。「世界一」は五輪になじまず、意味不明です。

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最終更新:9/29(木) 16:26

アゴラ

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