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「黒人男性の3人に1人は刑務所」という問題/Get carried away(調子に乗る) - ロッシェル・カップ TEDで学ぶLive English

ニューズウィーク日本版 9/29(木) 11:37配信

【今週のTED Talk動画】We need to talk about an injustice http://www.ted.com/talks/bryan_stevenson_we_need_to_talk_about_an_injustice?language...

登壇者:ブライアン・スティーブンソン

 ブライアン・スティーブンソン氏は公益のために活動してきた弁護士で、貧しい人や死刑囚を主に弁護している。このTEDトークで彼は、アメリカの刑事司法制度の問題点を指摘している――それは、収監される人々の間に人種に大きな偏りがあり、アメリカの黒人男性の3分の1が刑務所に入ったことがあるという問題である。彼によれば、お金を持っているかどうか、そして肌の色が何色かによって、司法制度における扱いが異なるそうだ。

【参考記事】相次ぐ黒人男性の殺害、どうしたら偏見を乗り越えられるか/Double down on(~に倍の力を入れる)

 アメリカで人種問題がニュースになっている現在、これはタイムリーなテーマだと言える。だがそれだけでなく、スティーブンソン氏の物語を語る優れた能力によって、このTEDトークは彼の祖母、著名な人権活動家のローザ・パークス、そしてある裁判所で働く管理人といった人物を生き生きと描き、観客を引きつけるトークとなっている。

キーフレーズ解説

Get carried away
調子に乗る
(動画22:44より)

 この表現は文字通りの意味では、波などにさらわれることを指します。例えば、The boat was carried away by the floodwaters.(洪水によって船がさらわれた)という具合です。比喩的には、人間が何かの感情や考えによってさらわれるという意味で使われます。調子に乗る、悪乗りする、興奮する、夢中になる、などの日本語に相当すると言え、何かをオーバーして自己コントロールを失ってしまうというニュアンスを含んでいます。スティーブンソン氏によると、アメリカ人が懲罰の話に悪乗りしてしまった結果、現在の状況になったそうです。

 ここでいくつか使用例を紹介します:

●I was planning to write a magazine article, but I got carried away and ended up writing a book.
(雑誌記事を書くつもりでしたが、調子に乗って結局本を書いてしまいました)

●He got carried away by the excitement of the auction and spent more money than he planned.
(競売の興奮に乗って、彼は予定していたより多くのお金を使いました)

●The tennis player got carried away when she won the match and started to cry.
(勝負に勝つと、そのテニス選手は感情に圧倒されて泣き出しました)



登場するボキャブラリー

【the projects】公共住宅、特に貧困層向けで犯罪の多い地区の公共住宅。Public housing projectが由来。スティーブンソン氏は自分の時間の多くをthe projectsの低所得コミュニティで過ごしているそうです。

【Y'all】グループに対する挨拶、youの代わりに使われています。アメリカ南部なまり。スティーブンソン氏は子供の頃、ビールを飲むよう誘われ、遠慮してそれを断る時に、相手に対してY'allという言葉を「どうぞ」のような意味で使いました。

【devastated】精神的に打ちのめされた、精神的にひどく落ち込んだ。自分だけのための特別なメッセージだと思っていたのに、実は祖母が孫全員に同じことを言っていたと知った時、スティーブンソン氏はdevastatedと感じました。

【on probation】保護観察中である。現在アメリカでは、700万人がon probationあるいは仮釈放中(on parole)だそうです。

【mass incarceration】大量投獄。スティーブンソン氏によるとmass incarcerationが基本的に今のアメリカを変えた原因のひとつだそうです。

【culpability】有責性、責任・過失があること。スティーブンソン氏によると、culpabilityではなくて、富の有無が司法制度の結果を左右するそうです。

【unconscionable】良心に照らして受け入れ難い、道から外れた、不道徳な。スティーブンソン氏が会話をしたドイツ人は、ドイツの歴史を考えると、ドイツが死刑を導入することはunconscionableだと思っているそうです。

ロッシェル・カップ

最終更新:9/29(木) 11:37

ニューズウィーク日本版

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