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【新型セレナ試乗】良いミニバンとして売れるだろうから儲かったら日産にやってほしいことは?

clicccar 9/29(木) 17:20配信

ミニバンマーケットで6年連続トップという記録を持つ日産セレナは、モデル末期になってもベスト3に入る健闘を見せていた。そして2016年夏、オールニューになって新型セレナが登場した。新型セレナでトップを奪回できるだろうか。早速試乗したのでインプレッションをお伝えしよう。

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競争の激しいミニバンのマーケットでトップを取るためには、ユーザー視点でのクルマ創りが重要だ。先代もその前もセレナは建前ではなく、ユーザーが実際に乗るときに使いやすいクルマを作ってきた。過去にはアイドリングストップもいち早く導入し、企画者が自ら使うシチュエーションを想定して、「塾お迎えモード」なる他車にないアイドリングストッププログラムも設定した。

今回は家族がテーマになっている。実際に家族で使うときに便利なシステムやデザインが施されている。



それはシートが重要な役目を果たしている。3列目までシートがあっても、実際に3列目に乗ると窮屈で長い時間乗っていられないミニバンも少なくない。しかし新型セレナの3列目シートはシートの前後長も2列目と遜色ないし、バックレストの高さに不満はなく、ヘッドレストレイントも高くなり3列目シートに乗る屈辱感はない。2列目シートの工夫により3列目への乗り降りもしやすくなっているところが良い。



それは2列目シートのシートベルトがインテグレーテッド(シート内臓型)になったになっているからだ。2列目シートの窓側の席のショルダーベルトがピラーから伸びてくるのではなく、シートのバックレストの上から伸びているからだ。2列目中央席でも同じで、2列目は3人ともインテグレーテッドシートベルトにより安全性を確保される。

2列目のセンターの部分は座面とバックレストが一緒にスライドし、前席の間に滑り込む。その間を抜けて3列目に行くこともできるが、もっと賢いのは3列目のシートを横にスライドさせることができるから、左側のシートを中央寄りにすることで、人が乗っているときでも3列目に乗り込むことができるという点だ。しかも2列目の人がシートベルトをしたままで。2列目はISOFIXのチャイルドシートも取り付けられるが、子供がチャイルドシートに座ったままでも3列目への乗り降りができるという芸当ができるのだ。普段は子供が乗っている2列目をそのままにして、おじいちゃん、おばあちゃんが3列目に乗り込むことができるというわけだ。



運転席に座るとソフト過ぎないシートクッションが長距離ドライブでも姿勢が崩れず運転できそうな気にさせてくれる。バックレストの高さも高めで安心感があって良いと思った。



メーター類はハンドルの上に見える。割とアップライトにポジションを取りたいミニバンらしい自然なレイアウトだ。Aピラーは交差点などでの安全確認がしやすいように細めにデザインしている。Aピラーは細くなっても、その手前のAダッシュピラーとともに衝突安全は確保してあるという。

市街地走行では信号待ちのときのアイドリングストップは、エンジンが止まるときも再始動するときもとてもスムースで良い。

乗り心地は市街地走行程度のスピードではソフトに感じる。路面の凹凸をうまく吸収し、ゴツゴツ感を感じない。不整路面での当たりも丸く家族を乗せるクルマとしてなかなか良い。高速道路のスピードになっても基本は良かったのだが、路面の継ぎ目などではダンッと強めの衝撃が伝わってくるから、高速でのハーシュネスは改善の余地がある。



ハンドリング性能はミニバンとして充分に合格ラインを超える。ハンドルのニュートラル付近の遊びは大きくないし、切った分だけハンドル角に比例した反応がある。スポーツカーのようにシャープな反応にしていないところがミニバンをわきまえていて良いと思った。



最近のクルマだなあと思ったのは、USB端子が室内に6ヶ所もあるところ。2列目でも3列目でもスマホに充電ができるようになった。また給油口のキャップがないことも日本車では新しい。もちろん給油口の蓋はあるが、その中の口にキャップが付いていないから、給油ノズルをそのまま突っ込めばいい。欧州車では珍しくないが、日本でも最近セルフスタンドが多くなってきたから、オーナー自身が給油作業をすることになるが、そんなときでもやり易くすると同時に、キャップの閉め忘れを防止する効果もあるから、これからの新型車では増えていくだろう。



家族が乗るミニバンとして良くできているから、再び販売台数のトップに返り咲くのは間違いないだろう。たくさん売れて儲かったらやってもらいたいことがある。それはパワーウインドウのオート化だ。今は運転席だけだからこの装備を家族のために全窓に拡大して欲しい。手や首を挟んだりする事故も防ぐ効果はオートならあるのだから。スライドドアは両手がふさがっていても足を手前に引く動きを察知して自動で開けることができるのに、パワーウインドウは先進ではなかった。

(文:菰田 潔/撮影:前田恵介・冨士井明史)

最終更新:9/29(木) 17:20

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