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築地の仲卸業者の半数は債務超過という驚きの真実

デイリー新潮 9/29(木) 12:00配信

 手元に「農林中金総合研究所」が作成した冊子がある。それによると、築地市場の水産仲卸業者583社のうち279社、実に約48%が債務超過に陥っているという。売上高1億円未満の零細事業者に限ると、その割合は約68%にも達している。

〈移転に関して最も慎重な立場をとってきたのは仲卸業者である〉

 冊子ではそう説明されているが、実際、豊洲への移転を機に、少なくとも50社の仲卸業者が廃業すると見られている。なぜ仲卸業者は苦境に陥っているのか。

「日本の漁業・養殖業の生産量は1984年の1282万トンをピークに、95年頃までに急激に減少しており、去年は467万トンでした。水産物の仲卸業者から見れば、原価が上がり、利益が薄くなっていったわけです。他に、流通の変革と多様化が進んだことも理由として挙げられます。スーパーマーケットなどの大型小売店が増え、仲卸業者の出番が少なくなった」(築地の仲卸業者)

 こうした「外的要因」だけではなく、

「仲卸業者は非常に恵まれた既得権によって守られています。そのような状況にあると、商売人は腐っていきます。そしていつしか放漫経営に陥ってしまう」

 と、別の仲卸業者は言う。

「その既得権とは何なのかと言うと、鑑札を持っているだけで商売の場所を用意してもらえて、家賃は安く、客も呼んでくれる、ということです。既得権に守られた仲卸は職人としての仕事はできても経営者の視点がなく、その日の売り上げが良かっただけでパーッと飲んで使ってしまうような人が大勢いるのです」

 築地が老朽化するにつれ、昔気質の仲卸も時代に取り残されていったのだ。

「特集 地下に溜まった怪しい強アルカリ水! ピラミッドより謎多き豊洲の巨大建造物! 意味不明が多すぎる『豊洲のパンドラ』20の疑問」より

「週刊新潮」2016年9月29日号 掲載

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最終更新:10/4(火) 11:34

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