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「こち亀」が描いた40年 情報漫画化、ネタに先取性

NIKKEI STYLE 9/30(金) 7:00配信

 東京・下町の破天荒なお巡りさん、両津勘吉が主人公の漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(こち亀)が40年の連載を終えた。長期にわたる人気を支えた作品の魅力を振り返る。
 「各巻を読み返すと『この時こうしてたな』と当時の記憶がよみがえって『こち亀』と人生を共に歩んできたと改めて思う。こんな漫画はなかなかない」。東京・芳林堂書店高田馬場店の関根俊英氏(43)は、この日を感慨深く迎えた。

■ぶれない軸 強み

 17日、最終回を載せた「週刊少年ジャンプ」と単行本第200巻が発売された。1976年から一度も休まずに続いた連載の終幕を祝おうと、関根氏は実家で過去のジャンプを探し出し「こち亀」が表紙となった号をスキャン。1巻~200巻をそろえた特設売り場でムードを盛り上げた。
 舞台となった東京・亀有の書店などでは完売が相次ぐなど、こち亀の終了は社会現象に。作者の秋本治氏は連載終了によせたコメントで「ずっと描きたい気持ちはもちろんある」としつつも「200冊残して40周年で祝ってもらってスッと消えるのがやっぱり一番良い大団円の場」と述懐。「少年誌で漫画が40年続くってことはまずありえない」と率直な感想も明かした。
 長寿漫画は「ゴルゴ13」など他にもあるが、こち亀のようにほとんどが1話読み切りのギャグ漫画では異例。しかも、人気がなければすぐに連載が打ち切られる「ジャンプ」で打ち立てたのだから「不倒不滅の大記録」(最終回が載った同誌の表紙より)だ。
 長く続いた妙技はどこにあるのか。「鉄腕アトム」など数多くのテレビアニメ脚本や漫画原作を手がけてきた辻真先氏(84)は「いつでも振り出しに戻れる、恐ろしい強みを持った作品」と評す。題材は幅が広く、プラモデルやゲームのホビーの話、東京の下町の人情を描いた回、果ては主人公の両さんこと両津勘吉が神様と戦うといったSFもある。
 基本は亀有の派出所(交番)を舞台にしたドタバタ喜劇だ。「ギャグ漫画はマンネリを防ぐため、話の種を絶えず変え、“ホラ”をエスカレートして吹き続けなければならない。軸がぶれて倒れる作品が多いが、両さんはいつでも亀有に帰れるから、どこまででも世界を広げられる。読者は安心して楽しめる」(辻氏)

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最終更新:9/30(金) 7:00

NIKKEI STYLE

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