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篠山紀信の手によって原美術館が快楽の館に!?

Casa BRUTUS.com 9/30(金) 20:20配信

原美術館で開催される篠山紀信さんのヌード写真展、スタイリングを手がけたのは実は祐真朋樹さんでした。

篠山紀信さんが原美術館で撮り下ろしたヌード写真を原美術館で展示する。そんな画期的な展覧会が『快楽の館』。そこにシューズやアクセサリーで花を添えたのが祐真朋樹さん。作品制作について二人に話を聞きました。
篠山 原美術館は78年前に建てられた半円形のモダニズム建築なんだけど、建物自身が持つ色気が非常にある。そこで僕なりに感じた建物の魅力や色っぽさは、服を着た人よりも、一糸まとわぬヌードを何体も思うままに構成していくほうが直接的に伝わると感じたんですよ。しかもすべて“ここ”で撮り下ろしたものを“ここ”で展示する展覧会というのは初めて。だから『快楽の館』は美術館と作品が密に一体化しているんです。

祐真 一期一会のライブですよね。

篠山 祐真さんとの出会いはね、数年前に「ファッションやってみない?」と誘っていただいたのがきっかけ。ただ、僕は男のファッションにはあんまり興味を持てなくて(笑)。一方でね、『ウオモ』って雑誌で僕が女の子を撮る連載でスタイリングしてもらったら、それがまたよかったんですよ~。

祐真 男だけじゃないじゃん(笑)。

篠山 やればできるじゃん(笑)。だから、今度は僕から祐真さんに「こういう展覧会やらない?」って言ったら「やるやるやるやるっ!」て。

祐真 食いつきましたねー(笑)。

篠山 撮影現場に一番早く来ていたのも祐真さんでしたからね。

祐真 朝一番!

篠山 しかも、33人いたモデルのうち、数名はどうしても下着を着けなくちゃいけなくて、それを目の当たりにした祐真さんの一言が「やっぱり裸が一番だなっ!」。スタイリストなのに服が要らないって発言はどういうことかと(笑)。

祐真 毎日、裸の女性が次から次へと来ては先生が普通に撮っていく。それを見ているうちに何かを隠したいという思いで身に着ける下着は異物に思えてきたわけです。

篠山 いい話ですよ。裸が美しいと思ってずっと撮影してきた身にとっては、乳首やヘアをなんで隠さなくちゃいけない? という思いがありますから。

祐真 僕は服を着せるのがスタイリングだと思って30年仕事をしてきたわけですけど、今回はついに“着せないスタイリング”というものに開眼したわけです(笑)。

篠山 例えばね、ふと足を上げた靴の裏が真っ赤な〈ルブタン〉であったり。そういうぴしっとしたポイントがいいわけですよ。

祐真 今回やりながら調べてわかったことですが、クリスチャン・ルブタンという人は裸の女性ありきで靴をデザインするらしいんです。服のことはなにも考えない。だから、ヌードに異常に合う。これが靴はほとんど〈ルブタン〉になってしまった結論。こうして“着せないスタイリング”をステップアップさせていきました。

篠山 結局ね、写真だってスタイリングだって最後はエロティシズムですよ。それが漂っていない作品は面白くもなんともないんです。

篠山紀信展『快楽の館』

〈原美術館〉
東京都品川区北品川4-7-25 TEL 03 3445 0651。~2017年1月9日。11時~17時(11月23日を除く水~20時)。月曜(祝日の場合翌日)、年末年始休。入場料1,100円。

photo_Junji Hata text_Housekeeper

最終更新:9/30(金) 20:20

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