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【解説】米スペースXの壮大な火星移住計画、イーロン・マスク氏が語る

ナショナル ジオグラフィック日本版 9/30(金) 7:20配信

2020年代に有人飛行、2060年代には100万人移住も

 9月27日、航空宇宙の分野で今年最も期待されていたであろう発表がなされた。米スペースX社の創設者イーロン・マスク氏が、火星に居住地を建設するという壮大な計画を明らかにしたのだ。

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 計画を簡単に要約すれば、地球と、隣のやや小さな惑星との間で数千人を輸送する事業を、今後10数年以内に始められるとマスク氏は考えている。さらにその後、おそらく40年から100年後には、火星は100万人が暮らす自給自足できる居住地を擁するかもしれないという。

 メキシコ、グアダラハラで開かれた国際宇宙会議(IAC)で、マスク氏は「全員が火星に移り住むということではありません。人類が多惑星種になるということです」と語った。「人類存亡の危機の可能性を最小化し、そして途方もない冒険心を持つということです」

 野心的なスケジュールに聞こえる。その点は本人も進んで認めている。

 かつてNASAの主任技術者を務め、現在はジョージア工科大学で教えるボビー・ブラウン氏は、「計画の技術的な概要はおおむね正しいと思います。マスク氏はこの計画を簡単だとか、10年以内にできるなどと装ったりはしませんでした」と評する。「100年以内に何が可能かは、誰にも分かりません」

 そもそも本当に火星に行くべきなのか疑問に思う人もいるだろうが、マスク氏が火星を不可欠と考える理由は単純だ。

「人類の未来は基本的に、2つに1つです。多惑星に生きる種になり、宇宙を飛び回る文明人になるか、1つの惑星にしがみついたまま、何らかの惨事を経て絶滅に至るかです」。ナショナル ジオグラフィックチャンネルが11月に放送するドキュメンタリードラマ「MARS 火星移住計画」でのインタビューで、マスク氏は監督のロン・ハワード氏にこう語っている(ナショナル ジオグラフィック誌11月号でも火星移住計画を特集する)。

「私は、未来に関して常に心を躍らせ、刺激を受けていたいので、1つ目の選択肢を選びます。宇宙を飛び回る文明人になる方です」

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最終更新:9/30(金) 7:20

ナショナル ジオグラフィック日本版

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