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CL王者レアルと好勝負を演じたドルトムント 同点弾の布石となった今季最低「23%」の数値とは

Football ZONE web 9/30(金) 21:01配信

2-2のドローに終わった一戦をデータで検証

 UEFAチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ第2節で注目カードの一つとなったのが、日本代表MF香川真司を擁するドルトムントが昨季王者レアル・マドリードをホームに迎えた一戦だった。両者が持ち味を出し合ったゲームは2-2のドローという結果に終わったが、ピッチ上ではどのような事象が起きていたのか。試合のデータを交えて振り返ってみたい。

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 この試合のスターティングメンバーは[DATA-1]の通り。9月に入ってから出場機会を失っているドルトムントの香川は、この試合ではベンチ外に。インサイドハーフにはMFマリオ・ゲッツェとMFゴンサロ・カストロが並んだ。一方のレアルは、守備の要であるMFカゼミーロが負傷中。試合状況により配置は変わるが、中盤の底にはMFトニ・クロースとMFルカ・モドリッチが並んだ。

 [DATA-1]の下には、主要なデータの推移を15分ごとに区切って並べた。「チャレンジ」とはフィールド上における1対1の競り合いで、空中戦、地上戦ともに含めたデータ。序盤、ドルトムントが攻勢に出ていたが、1対1の局面ではレアルが圧倒。これにより試合全体の勝率もレアルが上回ったが(55%対45%)、前後半それぞれの終盤15分間はドルトムントが勝っており、これが2度のビハインドを跳ね返す一つの要因になったようだ。

 特に注目したいのが、同点ゴールを生んだ時間帯の「相手陣内でのフリーボールピックアップ」の数だ。フリーボールピックアップとは、相手が生んだルーズボールをチャレンジなしで比較的容易に奪えたプレーのことを言う。ドルトムントのアタッカー陣は動きながら最適なポジションを取っており、こういったセカンドボールを拾うことで連続攻撃を可能にした。

勝負の鍵となったデンベレとダニーロの対峙

 選手同士のマッチアップという面で鍵を握ったのは、「ドルトムントの右サイド vs レアルの左サイド」だ。ドルトムントは序盤こそ左サイドからの攻撃が目立っていたが、前半20分前後から右サイドのMFウスマン・デンベレにボールを渡すケースを増やした。相手の左サイドバックは守備が得意とは言えないDFダニーロ。だが、この日のダニーロはおそらくデンベレ対策を十分に行ってきたのだろう。彼にボールが渡るとともに体を寄せ、2手目の仕掛けをする前にクリアをするシーンが多かった。

 デンベレの身体能力の高さ故に、ペナルティーエリアへ侵入され切り返されると対応できない場面もあったが、この日のデンベレのドリブル成功率は23%と、今季最低の数字を記録させることに成功した(DATA-2参照)。もし、ドルトムントの右サイドバックを務めるDFウカシュ・ピスチェクがオーバーラップを行い、サポートできる状態にあればこの数値は変わっていたのかもしれないが、対峙するレアルのFWクリスティアーノ・ロナウドのカウンターアタックを警戒するため、この試合では守備に専念していた。

 トーマス・トゥヘル監督は、後半28分にデンベレを下げてMFクリスティアン・プリシッチを投入。ドルトムントは2列目に多くのアタッカーを揃えており、デンベレの交代はいつものパターンの一つだ。

 ただ、この試合においては大きな意味を持った。同じ右サイドに入ったプリシッチはドリブル3回中2回成功。3回ともダニーロと対峙している。特に前半はベンチサイドにダニーロがいたため、彼の守備をチェックし、対峙した際の攻略法を頭に叩き込んでいたのかもしれない。

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最終更新:9/30(金) 21:01

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