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米大統領選:第1回討論会における19のおかしなやりとり

ローリングストーン日本版 9/30(金) 11:30配信

トランプの納税申告書公表拒否問題からサイバー攻撃事件まで、さまざまな話題を取り上げたクリントンとトランプによる初めての直接対決の場で、ちぐはぐな討論が行われた。

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討論会場の緊張感は最高潮に達していた。討論会直前、2人の候補者の支持率はほぼ横並びだった。Real Clear Politicsによると、4者対戦の全米平均でクリントンがわずか1.5ポイントのリードをかろうじて保っていた。ある選挙シミュレーションモデルでは、もしReal Clear Politicsの調査と同日に選挙が実施されていたら、トランプの方がクリントンより優勢、との結果が出ていた。これは2016年7月に両候補が正式指名を受けて以降、初めての状況である。

FiveThirtyEightによる過去のデータ分析では、討論会の結果により候補者の支持率は平均して2.6ポイント上下している。つまり第1回目の討論会でトランプが「勝利」すれば、あっという間にリードを奪うことができた。しかし両陣営の準備状況を見れば、討論会の結果は容易に予測できた。クリントンは、この討論会のために数週間前からリハーサルと研究を重ねてきたという。一方でトランプは、側近が明らかにしたように、あらゆる準備作業を拒否したという。

そして予想通りの結果となった。クリントンは複合的なアイデアや政策提案を打ち出し、トランプが投げるボールに対しては、そのほとんどが予め織り込み済みのようだった。一方で共和党候補のトランプの発言は実質的に中身がなく、苦し紛れの出まかせを繰り返した。ここ数週間、クリントンの健康問題は共和党側の大きな関心事だったが、皮肉なことに討論中、トランプは鼻水が止まらなかった。

討論会の司会進行という大役を任された『NBCナイトリー・ニュース』の司会者レスター・ホルトは、トランプの出演した別番組での司会進行方法に批判を浴びた同僚のマット・ラウアーと比べると、概ねその役割を上手くこなすことができたといえる。

第1回討論会の表向きのテーマは、大統領選討論会実行委員会が設定した「アメリカの方向性」「繁栄の実現方法」「アメリカの安全保障問題」の3つだった。しかし実際は、「やかましい野次」と「発言の妨害」だった。

以下に、第1回討論会で印象に残った、思わず笑いそうになる19のおかしなやりとりを紹介する。

1 不動産バブル崩壊

クリントン:ドナルドは住宅市場危機を煽った内のひとりです。2006年、彼は「不動産市場が崩壊することを願っている。そうしたら安くなった物件を買ってある程度の金儲けができるから」と発言しています。そしてその直後、本当に市場が崩壊しました。

トランプ:それをビジネスと呼ぶんだよ。

クリントン: 900万もの人々、実に900万人が職を失いました。そして500万人が家を失いました。さらに各家族が蓄えていた13兆ドルもの資産が消滅してしまいました。

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最終更新:9/30(金) 11:40

ローリングストーン日本版

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