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学童保育の非常勤職員、正職員と同じ仕事をしているのに年収は3分の1。格差に怒りの声

週刊SPA! 9/30(金) 9:10配信

 世にブラック企業が蔓延するなか、「安定・安心」と思われていた公務員の職場もブラック化が進行しているという。現場で働く人々を直撃、その非人間的な労働環境の実態をリポートした!

◆同じ仕事をしているのになぜか年収は3分の1!?

 東京都多摩市の伊藤和巳さんは、市の学童保育の非常勤指導員だった。子供が好きで’00年に求職したが、正職員採用枠がなく、仕方なく「正職員の補助」の非常勤職員として入職した。契約は1年(毎年更新)。初任給は税込み約20万円。

「同期の本庁の正職員が、6月にボーナスを何十万円ともらいます。僕たち非正規はゼロ。退職金も残業代も手当の類はゼロ。土日出勤の加算も、賃上げも10年ありません。それで年収は正規職員の3分の1程度。それなのに仕事は補助業務などではなく、保護者会への参加、連絡帳の記入、入所希望者との面談など、正職員とまったく同じ。待遇だけが違うんです」

 伊藤さんは賃金について市に質問したことがある。

「同じ仕事をしているのに、なぜこんなにも賃金が違うのですか?」

 回答はこうだった。「正規職員はハンコを押しますから」。

 公式文書に押印をする正規職員が最終責任を負うということだ。

「それだけで賃金3倍の格差は大きすぎる」(伊藤さん)

 ところが、ほとんどの学童保育施設ではその格差を感じにくい。学童指導員に限れば非正規が全職員の9割以上を占めるからだ。

「現場が非正規だけで100%の自治体もあります」(同)

 都内某市に住む女性指導員は「私は時給計算だから、月十数万円しか稼げない。でも、みんながそうだから、最近まで昇給も有給休暇もないのが当然と思っていました」と語る。

「非正規に支給するのは手当ではなく報酬だから、手当に当たるボーナスの支給はできないとの解釈です。でも大阪府吹田市は、報酬の名目で実質的にボーナスを支払っているんです」(同)

 つまり、任用者である自治体の「裁量」で手厚さが異なるのだ。

「学童指導員だけじゃなく、保育士の半分以上、学校給食の調理員の6割以上、図書館職員も7割近くが非正規。多くが正職員と同じ仕事なのに低い待遇を受けている。その労働環境を是正したいんです」

― ブラック化する[非正規公務員] ―

日刊SPA!

最終更新:9/30(金) 9:10

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