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器の魅力を堪能 千年の「やきものの里」を歩く

NIKKEI STYLE 10/1(土) 7:00配信

 自分とは異なる世界で生きる人やカルチャーに触れる、ちょっとディープな旅に出てみませんか。平安時代から千年続く古窯(やきもの)の里で、現在も伝統的な製法で器を作り続ける窯を訪ねて、やきもののまち散策に出かけてみました。

 名古屋(栄町駅)から名鉄瀬戸線の急行列車で33分。終点の尾張瀬戸駅は、日本を代表するやきものの街、愛知県瀬戸市にあります。陶器の総称「セトモノ」の語源にもなったといわれる瀬戸焼は、中世から現代まで続く6つの陶器産地「日本六古窯」の一つに数えられます。
 瀬戸では10世紀後半に「灰釉陶器」の生産が始まりました。その後、他窯では量産化によって陶器の購買層はそれまでの貴族などから一般庶民にシフト。日用雑貨の生産が大勢を占めるようになりましたが、瀬戸では12世紀末、当時は国内初となる施釉陶器「黄瀬戸」が焼かれ、唯一高級な施釉陶器を焼く産地として発展しました。
 江戸時代の初め(1616年)、佐賀県有田市で伊万里焼の生産が始まると次第に磁器の人気が高まり、瀬戸でも本来の陶器「本業焼」をつくる窯元は減少していきました。現在も伝統を守る数少ない窯元が、今回ご案内する「瀬戸本業窯」です。

■陶祖を祭る「深川神社・陶彦神社」にまずはお参り

 瀬戸のやきもの散策をしながら本業窯まで出かけてみましょう。尾張瀬戸駅を出たら、まず徒歩約10分のところにある瀬戸の産土(うぶすな)神を祭る深川神社へ向かってみましょう。1200年以上の歴史を有する深川神社の宝物殿には、陶祖・藤四郎(加藤四郎左衛門景正)作と伝えられる国の重要文化財の陶製狛犬が奉納されているほか、本殿の一部には織部瓦が使われています。境内には陶祖・藤四郎を祭った陶彦神社があり、4月には陶祖まつりが行われます。
 陶彦神社には重要文化財の陶製狛犬を御影石であらわした「なでこまいぬ」があり、その隣では「お願い狛犬」の奉納を受け付けています。「お願い狛犬」は、願いごとを書いた紙を狛犬の胴体に入れ、封をして納めます。2体を求めて1体を奉納し、1体を自宅に持ち帰ることもできます。

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最終更新:10/1(土) 7:00

NIKKEI STYLE

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