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エリザベス女王の面前で── 詐話師・習近平がまた大ボラ

WiLL 10/1(土) 9:02配信

女王晩餐会で日本を誹謗

 またかと思われた人も少なくなかっただろう。昨年10月、英国を公式訪問した中国の習近平国家主席がエリザベス女王主催の公式晩餐会で、「第二次大戦の際、日本侵略者の暴行を暴く記事を発表した」と「日本の残虐性」について報じた英国人記者を称賛し、英中両国民が第二次大戦で「正義のために助け合い、日本の侵略に抗してともに戦った」といつもの抗日史観を世界に喧伝したのだった。
 しかし、この英国人が戦火の中国で記者活動を行ったとされる英米の新聞社や通信社に確認したところ、在職記録や「日本軍の残虐行為を暴いた」署名記事はなかった。英文書館に保存されている英外務省の外交文書では、英国人は孤児を職業訓練した「教育者」と記されていた。この英国人を主人公に中国が制作した映画で、中国側が「日本の残虐行為」と主張する「南京事件」を目撃したと描かれているが、その現場にもいなかった。
 アカデミー賞作品賞を受賞した英・米合作映画『戦場にかける橋』(1957年)、大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』(83年)、英BBC放送のTVシリーズ『Tenko(点呼)』(81~85年)、最近でも英・豪合作映画『The Railway Man(邦題:レイルウェイ 運命の旅路)』(2014年)などで描かれているように先の大戦で日本軍の戦争捕虜になった英国では、日本軍が野蛮で残虐行為があったというステレオタイプのイメージが定着している。女王を前にした習主席のスピーチは日本の残虐性を改めて世界に印象づけ、日本を貶めるに十分だった。
 原発事業など総額四百億ポンド(約5兆4千億円:9月15日現在)を投資する巨額契約を締結して「英中黄金時代」を演出した昨年10月の英国公式訪問。習主席はエリザベス女王主催の晩餐会で大戦中に、当時中国で活動したとされる「英国人記者」を次のように称賛した。
「第二次世界大戦の盟友として、中英両国人民は互いに支え、苦楽をともにすることで、中英友好の歴史をつむいできました。われわれは、英国が中国に提供した貴重な経済、道義の援助を忘れません。中国名で何克(ホーク)といった英国人記者は、中国人民の抗日戦争に積極的に身を投じ、日本侵略者の暴行を暴く記事を発表したのみか、陝西省双石鋪で培黎学校の校長となり、学生を安全地帯に移して若い命を救いました」
 この発言を英紙デーリー・テレグラフ(電子版)は次のように伝えている。
「習主席はあいさつで、第二次大戦中の英国の中国への支援に感謝。特にジョージ・ホッグ記者が「日本の侵略者の残虐行為」を報じたことを称賛した。AP通信の記者だったホッグの活動は、映画『チルドレン・オブ・ホァンシー 遥かなる希望の道』で描かれている。この中でホッグ氏は、中国人の孤児60人を戦火から救うため、湖北省黄石から1千100キロ以上離れた甘粛省山丹まで連れて逃れたとされる」

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最終更新:10/28(金) 13:44

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