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SKE48宮前杏実・卒業公演レポート「人として成長できた5年間」【独占インタビューあり】

週刊SPA! 10/1(土) 21:00配信

 SKE48の5期生として約5年間活動、16thシングル『12月のカンガルー』ではWセンターの一角を務めた宮前杏実の劇場最終公演(チームS「重ねた足跡」公演)が9月28日、名古屋・栄のSKE48劇場で行われた。

⇒【写真レポート】SKE48宮前杏実・卒業公演

 1曲目の「Gonna Jump」は親しい後輩である北川綾巴、松本慈子を左右に従えた宮前がセンターに立ち、元気いっぱいにスタート。宮前は客席のファンにたくさんの投げキッスを浴びせかけた。続く「手をつなぎながら」では、歌詞の「道に迷わないように前へリードしてくれた」という部分が心にしみたのか、その場面から松本の涙腺は早くも崩壊。手を握り合って踊っていた宮前も思わずもらい泣きして、目に涙を溜めた。

 最初のMCでは宮前が前日深夜に思い付き、ブログでファンに依頼した「お願いごと」について触れられた。メンバー挨拶の時に、全員分のサイリウム(実際はペンライト)のカラーを作って出してあげてほしいという、とんでもない「むちゃぶり」だった。しかし、ファンは見事に対応。山内鈴蘭が「自分の生誕祭よりすごい」と驚くほどの大音声で各メンバーの名前を呼び、手元のペンライトの色を必死に切り替える姿が見られた。黒というむずかしい色が入った東李苑のカラー(白・黒・ピンク)ついても黒のセロハン紙を仕込んだり、1本だけ電源オフにしたりと工夫を凝らした対応で乗り切っていた。

 また後半のMCでは後藤理紗子を進行役に、宮前がかわいがっているという後輩たち(松本慈子、野島樺乃、山田樹奈)が「宮前から教えてもらったこと」を披歴。財布をちらつかせながら「金しかねえからなぁ」(松本)とうそぶいたり、後輩と食事に行く時に「あたしと行く時は何も持ってこなくていいから。手ぶらで来い」(野島)と豪気に振舞ったりするという証言が飛び出し、会場から「かっこいい~」と称賛の声が上がった。しかし、山田が「その癖に月末になると、あと何円しかない~」とかなり無理している実態を暴露すると一同失笑した。

 だが、山田も宮前を腐しただけではなかった。本番前に緊張しがちな山田に対して「始まったら終わるから」と励ましてくれたエピソードを紹介。宮前らしい「ロック」な名言のオンパレードに何度も深くうなずくファンの姿が見られた。山田は宮前から教わった「何とかなる精神」を後輩にも受け継ぎ、正念場を乗り切っていくことを誓った。後藤は「(宮前は)後輩にSKEイズムを伝えてくれるすごいコ」と持ち上げ、そのスピリットを後輩に受け継いでいければ「まだまだSKEの熱は下がらない」と締めくくった。

 セットリストが最後のアンコール曲「僕は知っている」まで進むと、このままでは終われないファンからのダブルアンコールが巻き起こった。それを受けて始まった卒業セレモニーのステージ上に現れたのは宮前と北川の2人。宮前が赤、北川が青のドレスをまとって歌い始めたのは松井玲奈(15年8月卒業)と松井珠理奈の持ち歌「TWO ROSES」。宮前は玲奈のパートを務めた。続いては山田樹奈、松本慈子が脇を固める中、少しはにかんだ笑みを浮かべた宮前が「ハート形ウイルス」を熱唱。宮前にしては珍しいかわいらしい選曲にファンの興奮は一気に高まった。

 同期5期生全員で歌う「目が痛いくらい晴れた空」の間奏で、市野成美、古畑奈和、二村春香、江籠裕奈の4人が感謝の言葉を贈られた宮前は「5人だから5年間やって来られた。本当に本当ににありがとうございます。これからもよろしくお願いします。大好き」といって涙ぐんだ。

 最後の曲はやはり初選抜曲にして、センターの座まで射止めたシングル曲「12月のカンガルー」。仕事を終えて急遽駆け付けた大矢真那もファンから預かった花束を渡すとステージ上に並んだ。ファンへのお礼で宮前は「今日は来てくださって本当にありがとうございます。こんなすてきなお花も、花冠も、サイリウムも。本当にたいへんだったと思うんですよ。裏でみんなから『すごいすてきな方たちだね。いいなあ』って言ってもらえて、本当にもう鼻高(はなたか)ですよ。わたしは」と感謝し、ファンの熱い気持ちに報いた。

 迫力のダンスパフォーマンスで「12月のカンガルー」を歌い切り最後の挨拶をしようというところで何とサプライズが。他の仕事で欠席していた同チームの松井珠理奈もスケジュールの合間を縫って終演ギリギリで飛び入り参加。カンガルーポーという花などが入った花束をプレゼントした。松井からファンへの最後の言葉を促された宮前は「みなさんのパワーがわたしを支えてくださるって信じてるので、これからもよろしくお願いします」と述べて深々と頭を下げた。

 終演後、宮前から話を聞くことができた。

――今日の髪型に何かこだわりはあったのか

 勝負時にはいつもポニーテールにしているんです。総選挙の時は前髪が変だったんでポニーテールにできなかったんですけど(笑)。やっぱりポニーテールが安定です。安心する。

――「TWO ROSES」を歌おうと思った理由は?

 私は2人のユニットがあんまりなくて3人とかが多かったので、2人で見せたいなって思いました。衣装も「12月のカンガルー」の青と赤の色に合わせてもらいました。わたしは口下手なので見せることでしか思いを伝えることができなかったので。これからは(口下手のままでは)駄目なんですけれども。

――「ハート型ウイルス」もやや意外な選曲だったが?

 ファンの方からは「ガラスのI LOVE YOU」をやってほしいと言われていたんですけれども、どうせやるならセリフがあるのがいいと思って。かわいいのが言いたかったんですよ。かわいい曲はずっとやる機会がなかったんですよ。小嶋陽菜さんがやっているから大好きな曲なんです。

――女優になったら水着の仕事はやらない?

 やらないと思います。多分……。

――今日の公演でいちばん目に焼き付いている光景は?

 全部ですけど、シレっと真那さんが(「12月のカンガルー」の歌唱からステージに)いて、それを(ごく普通に)受け入れているチームSが家族みたいで、本当に嬉しかったです。珠理奈さんが来てくれたこともビックリで。ビックリしすぎて何しゃべったかも覚えてないです。あ、あと、「手をつなぎながら」の(間奏で)円陣になるところはいつも「ハイ、ハイ」って言っているんですけれども今日は「杏実ちゃん、大好き!」って言ってくれて、もうそこから涙が…。「手つな」は歌詞も響きますし。

――ズバリ、SKE48はあなたにとって何だった?

 人として成長できました。最初はめちゃくちゃ、意味わからん奴だったと思うんですよね(苦笑)。人の温かさを知れる場所だったと思います。

――ダンスを完璧に仕上げるためにレッスン場に泊まることも多かったと聞くが。

 何日泊まったかなんてわかんないくらいです。寝袋もなくて床で寝ていました。ロッカーの中にはいつもシャンプーとリンスが入っていました。他のメンバーからは「住んでるの?」と言われて(笑)。泊まったのは研究生の時も多かったけど「僕の太陽」公演も意外とたいへんで。アンダーで翌日出ることになって夜9時くらいから練習を始めたんですけど、「BINGO!」の振りを覚えている時にそのまま寝ちゃって。次の収録の集合時間が6時だったんですが、5時に起きて残り2曲を何とか覚えて収録に行きました。

――SKE48のメンバーや後輩たちに伝えておきたいことは

 自分はダメだったと思っても意外と人からはよかったりもする。結果は人が決めることだから、ダメだと思ったこともファンの人はよかったって言ってくれるかもしれない。やはりファンの方のために頑張ってほしい。自分の気持ちで、途中で折れてしまって「辞めます」っていうのは失礼。応援してくださっている方の気持ちを裏切るなって思うので。自分で結果を決めずに、自分が嫌なことをたくさんした方がいいと思います。自分の嫌なことをすることが努力だと思うので。

 今後は女優業に勤しむことになるが、12月17日のインテックス大阪のAKB48 45thシングル「LOVE TRIP / しあわせを分けなさい」劇場盤大握手会までは握手会にも参加することが発表された。ファンにはもうしばらく、アイドル・宮前杏実とハートを1あみ、2あみ繋ぐ時間が残っている。

取材・文/竹内一晴 写真提供/AKS

日刊SPA!

最終更新:10/2(日) 13:32

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