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1年生日本人メジャー最多勝 マエケンのどこが凄いのか?

週刊文春 10/2(日) 7:01配信

 ドジャースの前田健太投手(28)が9月21日、地元ロサンゼルスでジャイアンツ戦に先発し、5回を3安打2失点に抑えて16勝目を挙げた。これはダルビッシュ有(レンジャーズ)と並ぶ日本人メジャー1年目の最多勝だ。

 前田と言えば、身体検査で「イレギュラーな点」が見つかり、基本給300万ドル(約3億6000万円=当時)でメジャー平均年俸(約395万ドル)を下回る8年契約を結んだことが記憶に新しい。

 一方で出来高項目を満たせば、満額で12億円となる契約でもあった。現時点で、出来高項目の“先発試合数”は30、“投球回数”は169、他に“開幕ロースター入り”という項目もクリアし、前田が受け取る出来高額は約8億4370万円。このペースで行けば満額に近い報酬を得ることになりそうだ。

 その軌跡を振り返ると、4月6日のメジャー初先発で初勝利をあげ、ホームランまで放つド派手なデビューを飾ってから3連勝。“デビューから4戦全てで先発し、20回以上投げて1失点以下”というメジャー史上初の記録を残す最高のスタートを切ったが、その後、約1カ月、勝利に見放された。

「この頃、同僚捕手の言葉から、“メジャーではボールを動かすことが必要”という先入観にとらわれ過ぎていた、と気付いたそうです。そこで原点回帰し、慣れ親しんだコントロールしやすい直球中心の配球に変えて、また勝ち出した。イチローをして『投球術、という感じがする』と言わしめた適応力の真骨頂です」(スポーツ紙デスク)

 一方で、中4日が普通という過酷なメジャーで、心配された故障もせずに、コンディション維持できた秘訣は何だったのだろうか。

「中4日ばかりが言われますが、むしろメジャーではキッチリと球数制限して管理しています」と指摘するのはベテラン記者だ。

「マエケンは広島時代から、完投が少なくて、チームにとって大事な試合でもあっさりリリーフに任せる。そうした姿勢を地元紙が『心が震えない。エースって何だろう』と批判したこともありましたが、あくまでマイペースで無理をしない。メジャー流はマエケンに合っているんです」

 適応力とマイペースで、来季の活躍も期待できそうだ。


<週刊文春2016年10月6日号『THIS WEEK スポーツ』より>

「週刊文春」編集部

最終更新:10/2(日) 7:06

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