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名将ペップの若手時代はバルサ戦力外危機だった! “空飛ぶオランダ人”の大抜擢が窮地を救う

Football ZONE web 10/2(日) 9:17配信

「やせっぽっちで、守備の能力がなく…」という理由でバルサから一時“不要”の烙印も

 今季からマンチェスター・シティを率いるペップ・グアルディオラ監督は、イングランドの地でも真骨頂のポゼッションスタイルを貫いている。そんな世界的名将は現役時代にバルセロナの司令塔として君臨したが、若手時代には戦力外危機にさらされていたという。それを救ったのは“空飛ぶオランダ人”だった――。

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 スペイン紙「マルカ」によると、今年3月に68年の生涯を閉じたヨハン・クライフ氏の生前最後の声を収録した自伝が近く発売されるが、その中では数々の逸話を披露している。クライフ氏と言えば、1970年代に革新的なスタイルでオランダをサッカー強豪国のひとつに押し上げた「トータル・フットボール」の旗頭役になったのと同時に、指揮官としてもバルセロナで90年代初頭に「ドリームチーム」を築き上げた。

 ポゼッションをベースとしたスタイルは現在のバルサにも脈々と受け継がれており、現役時代のペップは「ドリームチーム」の中盤の底で司令塔を務めた。そんなペップだがクラブからの評価は当初高くなかったどころか、不要だと見られていたようだ。クライフは自伝でこのように記しているという。

「バルサはグアルディオラを手放したがっていたんだよ。クラブは彼のことをとてもやせっぽっちで、守備の能力がなくて、存在感を放てていないと考えていた」

監督就任時のペップにも助言を送る

 決してフィジカルに優れていなかったペップだが、クライフ氏はその視野の広さとパス精度に賭けた。バルサの中盤の底、通称「4番」のポジションを与えた。するとペップは水を得た魚のようにてFWロマーリオ、FWミカエル・ラウドルップ、FWフリスト・ストイチコフら前線の名手を操るゲームメイクを披露した。ペップが元祖となったバルサ生え抜きの司令塔は、MFシャビ・エルナンデス、MFアンドレス・イニエスタ、MFセルヒオ・ブスケツらへと脈々と継承されている。

 また、ペップがバルサの監督に就任する際、クライフ氏はこのように助言を送ったという。

「君はボスとして振る舞わなければならない。物事を決定し、結果に責任を持ち続ける人間であることだ」

 ペップに率いられたバルサは、究極のポゼッションスタイルで数々のタイトルを獲得してきた。「そういう意味では、ペップは私が(ドリームチームで)実行してきた道を同じように歩み、指導法を同じようにしてきたんだ」とクライフ氏は自らをアピールしつつも、愛弟子の成長ぶりに満足していたようだ。

 かつては“バルサには不要”と見られたか細いパサーが、今や現代最高の指揮官となっている姿を、フライング・ダッチマンも天国で見守っているはずだ。

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

最終更新:10/2(日) 9:17

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