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運用中や受け取り時も節税効果大 個人型DCが“トータルな”運用先として期待される理由とは

オトナンサー 10/3(月) 15:30配信

 2017年1月から主婦や公務員、勤務先に企業年金がある会社員の計約2600万人が新たに加入対象になり、現役世代のほぼ全員が利用できるようになる個人型確定拠出年金(個人型DC)。

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 前回の記事では、掛け金が全額所得控除の対象になる節税効果について取り上げましたが、個人型DCの税制上のメリットは所得控除にとどまりません。

所得控除による節税額はどれくらいか

 まずは所得控除からおさらいしましょう。

 個人型DCにおける各職業の掛け金上限は以下の通りです。

【これまでの加入対象者】

◯自営業者:81万6000円(月6万8000円)
◯勤務先に企業年金がない会社員:27万6000円(月2万3000円)

【2017年1月以降の新たな加入対象者】

◯企業型DC加入者でほかの企業年金がない会社員:24万円(月2万円)
◯企業型DC加入者でほかの企業年金がある会社員:14万4000円(月1万2000円)
◯公務員:14万4000円(月1万2000円)
◯主婦:27万6000円(月2万3000円)

 「個人型確定拠出年金ナビ」のシミュレーションを使うと、年収500万円の30歳会社員が60歳まで毎月2万円を拠出した場合、累計の節税額は108万円。年収500万円の30歳公務員が同じく毎月1万2000円を拠出した場合、節税額は64万8000円になります(実際の金額とは異なる)。

通常20%ほどの運用益は非課税

 個人型DCの利用者は自分で金融機関や掛け金の運用先を選択し、運用成績次第で将来、受け取れる金額が変動します。

 運用先には「定期預金」「国内株式」「国内債券」「外国株式」「外国債券」「不動産投資信託(REIT)」などがあり、自らの方針に合ったものを組み合わせて運用しますが、その運用益は非課税です。

 株式などの運用益には通常20%ほどの税金がかかりますが、個人型DC運用中に発生した利益はすべて非課税という大きなメリットがあります。

「拠出」「運用」「受け取り」の3つで節税効果

 個人型DCは年金と一時金のいずれの形式でも受け取ることができますが、年金でもらう場合は公的年金等控除の対象になります。

 公的年金等控除は、65歳未満の場合は公的年金等の収入が年間70万円以下、65歳以上の場合は120万円以下であれば税金がかかりません。

 また一時金として受け取る場合も退職所得控除の対象になります。

 つまり個人型DCは掛け金が全額、所得控除対象になり、運用益は非課税、さらに年金をもらい始めた後も控除が受けられる(一時金の場合は退職所得控除)という3つの大きなメリットがあるのが特徴です。

 あおばコンサルティング代表でファイナンシャルプランナー(FP)の加藤圭祐さんは「『お金を出すとき』の所得控除ばかりが取り上げられている個人型DCですが、それだけではなく『運用しているとき』『受け取るとき』も税金が優遇されます。低金利の日本では運用で実績を上げることは難しく、たとえ利益があっても、そこに課税されれば利回りは低下します。個人型DCは拠出・運用・受け取りという3つの場面で節税効果が高く、トータルな運用を考えると非常にメリットがあります」と話しています。

オトナンサー編集部

最終更新:10/3(月) 15:41

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