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清武弘嗣を襲う不運の連鎖。ナスリ中心のチームになったセビージャ

webスポルティーバ 10/3(月) 7:20配信

「立ち位置的にすごく厳しい」

 9月27日、サンチェス・ピスファンで行なわれたチャンピオンズリーグ対オリンピック・リヨン戦(1-0でセビージャが勝利)後、3試合連続不出場となった清武弘嗣は、自らの置かれている状況をこう語った。そして、10月1日のリーガ対アラベス戦(2-1でセビージャが勝利)では今季2度目の招集外。ホルヘ・サンパオリ監督のプランから外れた形となっている。

エイバル戦でフル出場し、先制点をアシストした清武弘嗣

 開幕当初は試合に出ていたにもかかわらず、清武がメンバーから外れるようになったのは、一にも二にも夏の移籍市場最後に加入したサミル・ナスリの存在が大きい。攻守のバランスをしっかりとキープしながらゲームメークとラストパスが出せる中盤。日本人MFと同質のキャラクターを持つフランス人MFは、以前の輝きを取り戻すために選んだセビージャで、文字通りに王様として君臨するプレーを披露している。

 清武も出場3試合で1得点2アシストと結果を残しており、数字だけで言えばここまで1得点1アシストのナスリを上回っている。だが、セビージャの背番号10番は、いい意味でのわがままなプレーでチームメートにボールを自分に集めるように訴えかけ、チームはその要求を認めた。フランス人MFを中心としたサッカーが今、セビージャでは展開されている。

 ナスリの加入は、清武ほどではないにせよ、かつてのセビージャの王様、フランコ・バスケスのプレーにも大きな影響を与えている。バスケスはここ数試合、開幕直後のような目のさめるようなプレーを披露することができず、サポートされる側からする方へと、その役割を変えた。そのことからもナスリのチームの中での存在がどれだけ大きいものになっているかはわかってもらえるはずだ。

 さらに清武にとって不運なのは、自身のプレースタイルが先発型であることだ。日本代表MFが総合的に高いレベルにあることは間違いない。だが、交代で途中出場した時に試合の流れを変えることのできる攻撃力や守備力を持っているかと言われると、残念ながらノーだ。突破力に優れたビトーロやホアキン・コレア、守備力に秀でたビセンテ・イボーラといった一芸に秀でたチームメートをサンパオリが選ぶのも仕方がなく、現実的にはナスリが負傷した場合の交代出場が、清武にとって可能性の一番高いオプションだ。

 そのナスリがアラベス戦、後半に負傷した。清武がメンバー入りしていれば、きっと試合に出ていたに違いない。だが、日本人MFの名前はリストにはなかった。清武にとっての不運は、やはり定位置争いをしているガンソがナスリに代わって入ると、この試合でシーズンのベストプレーに選ばれてもおかしくないスーパープレーを披露したことだ。

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最終更新:10/3(月) 17:10

webスポルティーバ

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